2
Oct

La Tour Boiséeでお腹いっぱい !!!

2008年のフランスの天候はカタストロフィック(壊滅的)、大雨や雹、収穫量も激減、さらに収穫時期になってもぶどうの糖度がなかなか上がらず、苦労している。 そんな中、コルビエールや、ラングドックでもカルカッソンヌよりの地区では、乾燥。7月、8月と雨がほとんど降らなかったそうだ。 そういうわけで、今年も、La Tour Boisée のヌーヴォー用ぶどうは、順調に収穫され、醸造も順調に進んでいる、プドゥーさんも満足気だ。 収穫前の樹齢60年のカリニャン ちょうど、この時期、代官山のパッションさん家族が、パッションさんの故郷であるカルカッソンヌにヴァカンスで滞在されているということで、一緒に写真撮影。この、1週間後には、パッションさんのお店のお客さん15名がボワゼにブドウの収穫にくるそうだ。 <レストラン パッション> 東京都猿楽町29−18、ヒルサイドテラスB1  TEL : 03−3476−5025 今年のヌーヴォー(新種)を一足先に試飲。 まだ、発酵が終わっておらず、残糖がある状態であったが、 今年のぶどうの熟度を感じる、果実味豊かな出来であった。 ここから、マロラクテティック発酵が終わり次第、清澄作業をしてビン詰めである。 今年のブドウ品種は、メルロー70%、シラー30%。 プドーさん、パッションさんは、この地方の名物料理、カッスーレの会のメンバー。 カッスーレといえば、フランス人でも、そのボリュームにびっくりするほどの料理。 毎年2月に、日本のパッションさんのお店でカッスーレの夕べが開催され、ボワゼのワインとともに、料理をみんなで堪能しているそうだ。しかし、今回の料理はカッスーレではなく、トリップ(内蔵の煮込み)。 ブーダンや、ソーセージ、パテ トリップ(内蔵の煮込み)、これが後引く旨さ トリップの苦手な人用の豚肉のロティ プドーさんの畑のぶどう。チーズとともに                       ワインのキュベ名にもなっている2人の娘さん Mariel et Frédérique( マリエル・エ・フレドリック)、 奥さん Marie-Claude( マリー・クロード)。 今回の料理にはぴったりのワインでした。 La Tour Boisée のワインの輸入元 *株式会社 MOTTOX  東京03−5771−2823 大阪06−6723−3133               *La Tour Boisée ホームページ(英・仏)http://www.domainelatourboisee.com/ Plantation1905 のぶどう畑

2
Oct

Nature×Nature=至上の美味・・・の魅惑 in France

自然派ワインは身体に優しいから…と思っていたら、自然派×天然素材とダブルになると、身体だけでなくハートと味覚に素晴らしく優しいことに気付いた今回のフランス産地巡り。行く先々での美味しいめぐり合わせに感謝! <サンソー×マグロのタルタル> ところはラングドック、モンペリエの街から北西に30km行った辺りにある小さな村、レ・マテル(Les Matelles)。我らがアネゴのカトリーヌ・ベルナール(だって40歳過ぎてからたった一人でワイン造りを始めて、しかも超旨くて、その上ハイテンション!!)のお気に入りレストラン「ル・ぺ・オゥ・ディアーブル(Le Pet au Diable)」に着いたのは正午もずいぶん回った頃。テーブルに着くなり、まずは持ち込みのカトリーヌのワイン、赤3本を試飲してようやく腹ペコのランチタイム。カトリーヌいわく「あー、お腹空いた。ねぇねぇアントレ、どうする?今日は魚の気分。何か魚、ない?」赤しかないのにぃ?まあ、いっか。 登場したのはバジルにパプリカ、オニオン、シブレット、松の実などを混ぜ合わせたマグロのタルタル。ボリューム満点、で、エイヤッとひと口。間髪いれずに『グレナディンシロップみたいな香りの軽やかで辛口の赤ワインを造りたいの!』という彼女の思い通りの仕上がりのサンソーをグビリ。これがよいのです。大き目のサイコロ状のマグロの食感に心地よいフルーティなサンソーのちょっとピノっぽい、ほんわり柔らかな口当たりがお見事!オリーヴオイルももちろんだけど、マグロのほのかな脂身が軽いながらも存在するタンニンと溶け合って・・・。 さっき見てきたでっかいピク・サン・ルーの岩山みたいに、大きくてゆったり気分になったテーブル一同だったのでした。 *Catherine BERNARD*カトリーヌ・ベルナール Cinsault 2007 *Le Pet au Diable Les Matelles TEL 04 67 84 25 25 <サン・ロマン×揚げ出し豆腐> ボーヌのスーパー美味しい和食のお店はフィリップ・パカレなど地元の生産者はもちろん、我らがムッシュ・イトーの行きつけの店、「媚竈(BISSOH)」。オーナーはワイン大好きのミキヒコさんとサチコさん。ワインの品揃えは垂涎モノ、オマケに料理も抜群とあってグルメにもお墨付き。さてっと、1日中生産者めぐりで疲れた体にエネルギーを詰め込むぞっ! ワインはサン・ロマンといえば…のかのティエリー・グイヨを受け継いだラッキーな従兄弟、ルノー・ボワイエのサン・ロマン2006の白。厚みがあるのにしなやかで、ミネラルが心地よい…貝の酒蒸しにぴったりだわん、ムフフ。 そこに登場したのがキノコが載った熱々の揚げ出し豆腐!? この両方がそれぞれサン・ロマンと見事なまでのマッチングゥ。だし×だし=天国の組み合わせという結果になったのでした。つまり、貝を蒸したスープや揚げだしのお汁はおだしの旨みがたっぷり、そこにサン・ロマンのだし以上に濃縮した旨みが重なって、口中いっぱいの幸せになったというわけでした。「いやぁ、このワインの旨さはまさにだしだねぇ、旨いっ」思わず唸るムッシュ・イトー。あの満面の笑みが忘れられない! *Renaud BOYER*ルノー・ボアイエ  St-Romain Blanc 2006 *媚竈(BISSOH) 1,rue du Faubourg Saint-Jacques 21200 Beaune TEL 03 80 24 99 50 <アルザス白×ホタテのタルタル> この日はアルザスで今、グングン頭角を現してきている新進醸造家ローラン・バルツを訪問。2004年が初ヴィンテージのニューフェイスながら、マスコミの評価はアルザスの大物並みの得点を付けているから、なかなかの本物。ワインは人を表すというけれど、真面目で素朴なローランのワインもどれも素直でナチュラルな優しい味わい。これが癒されるんですねぇ。グッとくる味わいとでもいいましょうか…。試飲、畑回りとひと通り終わったところで、さあ、ランチ。ローランの蔵のあるCOLMAR郊外の BENNWIHR村から車で走ること15分。TURCKHEIMは古い町並みが残るかわいい村で、ローランお勧めのレストランは「ア・ロム・ソヴァージュ(A L’HOMME SAUVAGE)」。アルザスはグルメで有名な土地だし、どうしようかなぁ…と迷いつつ、ランチメニューのホタテについつい。海は遠いし、地元の特産じゃないけど、好きなんだもん。で、アルファルファにチコリにサラダにミニトマトやシブレットがてんこ盛りのホタテのタルタルは鮮度抜群でフレッシュ。そこにローラン・バルツ ラシーヌ・メチス2007。 ピノ、シルヴァネール、リースリング、ミュスカの混醸でこちらもフレッシュ、果実味いっぱいでフレッシュの二乗。ホタテの甘みと潮味がワインの柔らかな酸味とミネラルにぴたりと寄り添って、爽やかなマリアージュってところでしょうか。これはお寿司なんかにもいいに違いない!ナチュラルさが身に沁みるランチタイムと相成りました。 *Laurent BARTH*ローラン・バルツ Racines metisses 2007 *A […]

1
Oct

この男自然につき。オリビエ・クザン 編!!!

姓はクザン、名はオリヴィエ。年は、50代半ば。 ロワールは、アンジュ地方のMARTIGNE BRIAND村にて、ぶどう栽培、ワイン造り行っている。 この男、自然派というより野生派と言っても過言ではない凄い男なのである。しかし、野生派でありながら、温厚で寛大、全てを包みこむ優しさと思いやりを持つ。 この男について、いくつかエピソードを紹介しよう。 <おばあちゃんの魂> オリヴィエは、若い頃、自分の造った船で、気の向くままに放浪の旅を続けていた。そして、ぶどうの収穫の時だけ、小遣い稼ぎのために、おじいさんの畑の収穫、ワイン造りを手伝っていた。おじいさんは、昔ながらの農法で除草剤や、化学肥料など使わず、畑をしっかりと人の手で耕し、醸造も何も加えず自然な発酵でワインを造り、周辺の村にワインを販売していた。 ある年、その畑のぶどうで、初めてオリヴィエがおじいさんからワイン造りを任せられた年、おばあちゃんが倒れ、容態は、思わしくなかった。ぶどうの収穫中は、結婚や、人の死などは、昔から良くないことであった。 結婚すれば、お祝いで酒を飲み、気分が浮かれ、ちゃんとした収穫ができないし、人が死ねば、気分が沈み、ぶどうの収穫作業どころでは、なくなるからだ。 それを知っているおばあちゃんは、収穫の間、なんとか生きながらえ、最後の区画の収穫が終わった時に、息を引き取ったそうだ。 孫オリヴィエの初ワイン造りを成功させるために、執念で命の火を最後まで ともし続けたのだ。この、おばあちゃんの魂を背負ったオリヴィエは、この時、このおじいちゃんのぶどう畑を守り続けて行くことを誓った。 <おじいちゃんのワイン造り> おじいちゃんから譲り受けた畑は、村の教会の真横にある、歴史的にも、遠い昔からぶどうが植えられていた場所である。おじいちゃんの時代は、除草剤も、化学肥料もなく、人間が全て手作業で畑を耕し、ぶどうを育てていた。醸造も、自然酵母で発酵、酸化防止剤などはないので、健全なぶどうを収穫することが、ワイン造りにおいて、何より大切だった。その、ワイン造りをオリヴィエは、そのまま続けている。また、手作業での収穫には、大勢の人間が必要である。そこにひとつの社会ができるとオリヴィエは言う。 みんなで分担して作業することによって、社会の輪ができ、そしてみんなが少しずつ収入を得て生きていける。これを機械で行うと、これらの人間は、効率化の言葉のもとに不要な存在となってしまう。 みんなで仕事を分かち合うこと、生活を分かち合うことが重要なのだ。 <この母親にして.。。> オリヴィエ・クザンの生活は、エコである。 電気は、太陽電気。車は、菜種油で走るように改造、最後には、菜種油を使うのも資源の無駄と、車は廃車。今や、馬かヒッチハイクくらいしか、移動手段はない。(もちろん、必要あれば、電車、飛行機は乗る) 以前、彼に聞いた話だが、彼の母親が、コート・ダジュール地方の山奥に移り住んだ時のこと、電機会社の人間が電気の開通の営業に来たそうだが、母親はこれを断った。そして、数年が経ち、近くにもポツ、ポツと家が建ちはじめ、またも、電機会社の人間が、電機の開通を安くでやります。と持ちかけたが、またも断った。それから、また数年、周りには、いくつもの家が建ち、電気会社の人間は、無料で、電機開通をすると迫ったが、それでも、この母親は断った。 そして、2002年の大雨洪水の年、この地区の民家の電気はすべて停電。しかし、その中で、1軒だけ、こうこうと電気が付いている家が。。。そう、それが太陽電気のオリヴィエの母親の家だった。 <なぜ馬で耕すのか ?> オリヴィエは、馬を2頭飼っている。その馬を使って、ぶどう畑を耕す方法を、若い生産者に指導している。 なぜ、馬で耕すのか? 健全なぶどうを収穫するには、健全な生きた土壌が大切なのは周知の事実である。馬で耕すことによって、トラクターなどより軽い馬は、畑の表土を潰さないので、いつでも土壌がふかふかした状態でいられる。次にスピード。馬は、ゆっくりと畑の畝を進む、そのおかげで、人間の目でゆっくりと、ぶどうの状態を確認することができるのだ。今、彼を始めとするロワールの仲間の活動のおかげで、馬で畑を耕す生産者が増えている。 <ワインの価格って?> オリヴィエにワインの価格の設定の仕方を聞いた。内訳はいたって簡単。従業員の生活費、自分の生活費。以上。。。。何の広告費、次の年のための貯えも無い。この1年みんなで生活するお金が、ワインの価格となっているのだ。何のそれ以上のプラスもなく。 オリヴィエは言う。「ノン・フィルタとうたって、通常ワインより高く売る生産者がいるが、ノン・フィルタということは、フィルタをかける作業をしていない分だけ、逆に安いはずだ」と。 この男に欲というものは、無いのかもしれない。「無心」という状態に近いかもしれない。 そんなわけで、生活は、けして裕福ではない。心配して聞いてみると、彼のワインは、ある時は野菜に代わり、ある時は肉に代わる、また、ある時は。。。彼にとっては、ワインは通貨でもあるわけだ。 ある意味、ワインがあれば、生きていける。失う恐怖や不安というものは、彼にはないのでは無いだろうか?失うような余分な物を持っていないのだから。 <今を生きろ !!!> 私たちのスタッフ、サンドリンヌがオリヴィエの所に訪問した時のこと、馬の上に乗せてくれ散歩に出かけた。落ちることの怖い彼女は、前屈みになり、少々おびえていた。それを見たオリヴィエは、言った。「落ちる事を想像するから怖いんだ!今、馬に乗っている、この瞬間を楽しめ !!!」と。 この一言が、人間オリヴィエ・クザンを象徴する言葉かもしれない。                        CPV 竹下 正樹 オリヴィエ・クザンのワインにご興味の方は、下記連絡先まで。 BMO株式会社 本社:〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-15-9 DAIYUビル 1F、B1F TEL: 03-5459-4243  FAX: 03-5459-4248 WEB: wine@bmo-wine.com   大阪支社:〒542-0081大阪府大阪市中央区南船場4-13-8エステート心斎橋501 TEL: 06-4704-4605 FAX: 06-4704-4606

1
Oct

フィリップパカレ、収穫スタート!

 8月のある日、パカレ氏の秘書から一通のメールが届きました。「2008年の収穫は9月20日頃にスタートの予定です」  そう!実は私、6月にボーヌのレストランでパカレ氏にお会いする機会があり、名刺交換をしていたのでした。 その時に「もし時間の都合がつくようであれば、ぜひ参加を」と声をかけて頂いていたのです。  ・・まさか、覚えていただいていたとは!  パカレさんの収穫に参加できるなんて、こんな機会もう二度とないかもしれない。。 ・・というわけで、行ってきました!  出発前に周囲から「収穫って気軽に言うけど、大変な作業だよ。身体をちゃんと鍛えとかないと、腰痛になって帰ってくるよ」と言われ、笑って聞き流していたのですが、実際に畑に出てみて、その大変さがよく分かりました。  仕事柄、ワイン畑にはよく行くのですが(ワイン関係旅行の取り扱いの仕事をしています。)畑仕事が目的ではなかったため、造り手さんの苦労は話で聞くのみでした。 実際の労働はどんなものか・・   朝の畑。。 暗くて周囲が見えません。 そして寒い、寒い、寒い!!! 冷え性の私は手が氷のように冷たくかじかんでしまいました。  早朝は眠いのでは、ちゃんと起きられるかな?と心配していましたが、眠気より何より寒気でした。 恐らく気温5度以下です。。  ←葡萄を摘む列を指示するパカレ氏 (暗すぎて見えにくいですが、左側に赤いベストを着たパカレ氏が写っています) 各々がきちんと熟した葡萄を摘んでいるか厳しくチェックしています。  こんな暗い時間から・・ものすごい集中力です。プロってこういうことなのですね。 7時半にもなると周囲が明るくなってきます。   壮大な自然の中 健全な畑でパカレ氏のワインは造られています。  私達が一番初めに着いた畑はポマール。下記写真、数字札8番が立っているところが パカレ氏の畑です。       斜面は急で、普段運動をしていない私は初っ端の小1時間で、既に疲れてしまいました。うーん・・弱音を吐いてはいけません 笑   余談ですが、斜面が急=陽がよくあたるというわけで、いい土地である証拠です。     私が摘んだ葡萄よく見ると、少しピンクがかった、紫の葡萄があるのが見えるでしょうか?これらの葡萄は、後にパカレ氏によって却下されました。ピンク色の果実は積んではダメ、熟した美しい葡萄の実だけを使ってワインを造るというポリシーからです。  今夏は寒い日が多かったですし、葡萄をここまで育てるだけにしても、相当の苦労があるのではないかと察するのですが、その貴重な数少ない葡萄をさらに選定してしまうのです・・ なんだかもったいない気がしますが、この葡萄を選ぶ作業こそが、パカレ氏のワインの質を高めているのだと思います。       不適格とし、捨てられた葡萄→ 監督するパカレ氏   今回収穫に参加して、素人なりにも気がついたことは、葡萄が手摘みか機械で摘まれているのかという作業の一つをとっても、 « ワイン自体の健全さ » にものすごく差が出てしまうのではないか?!ということでした。なぜなら、私が今回摘んだ葡萄は、少なくとも私+監督者(2名)の目を通って、果実の状態がチェックされているわけですが、機械摘みの場合は、とにかくそこにある葡萄が一緒くたにされてしまうわけです。つまり腐敗していても、熟していなくても、ワインの構成果実になってしまうわけです。  ←あぁ、こんな果実が入ったワイン・・もし知っていたら、 のみたくないですよね。。  パカレ氏は自然な栽培で、健全に熟した葡萄のみを選別して仕込んでいるから、自然な醸造が可能になるんです。逆に、左記写真のような腐敗した葡萄でもワインに変えてしまうような造り手は、発酵の段階でSO2を添加して、タンク内を消毒、ニュートラルな状態にしてしまう。(いい葡萄を使用していないので、他に方法がないのですね。。) 要は、熟してなかったり、腐敗した葡萄を使っているドメーヌは、極端に言うと、薬を添加して、さらにその後に人口酵母で味調整していたりするところもあるわけですよね。この行程について、私も少しは理解していたつもりですが、実際に畑で腐敗した葡萄を見た時「これがワインに使われているところがあるのか・・」と思うと非常にショックでした。   「ねぇナオミ、ワインじゃわかりにくいから、別のたとえ話をしよう。もしね、ナオミがお家でサラダを作るとする。その時に、どういう野菜を用意する?新鮮で美味しい野菜を揃えるよね?腐って虫がつくような野菜を買ってくるかい?」同じく収穫に参加していたメンバーから言われた言葉です。考えさせられますね。  ・・と、話を元に戻します。  収穫ですが、朝7時に作業開始、9時半くらいに一度20分程度の休憩を挟み、ランチ(これも短くて40分弱です)、17時頃まで作業・・という流れでした。パカレ氏の畑は小区画で所々に分散しており、度々移動があったので、気分転換になりましたが、それにしても作業は想像を絶するものでした。腰痛、肩こりは予想していたのですが、指を切ったり・・これは想定していませんでした。今、私の手のひらに多数の傷がありますが、収穫に参加の証ですね。パカレ氏が「ナオミ、収穫に血はつきものだよ」と言って笑っていらっしゃいました。  皆さんの手元にワインが届くまで、本当にたくさんの人の手を介しています。そこには、努力と苦労、そして笑顔があることを、私はこれからずっと、きっと忘れないと思います。      1ケース25キロ程度の葡萄がぎっしり 休憩もさっとすませ・・とにかく働きます                                                                                              たくさんの笑顔  私が摘んだ葡萄はポマール、ジュブレ・シャンベルタン、シャルムシャンベルタン、シャンボール・ミュウズィニです。仕事の関係で、私は一足先に現場を後にしましたが、まだ収穫は続き、残る仲間達がペルナン・ベルジュレス、ニュイ・サン・ジョルジュほかの畑で作業を続けています。  これら果実がワインとなり、一般に出回るのは2010年。さぁ一体どんなワインが出来上がるのでしょう。今からとても楽しみです。皆さんもご期待あれ。

30
Sep

いまでやWine’s大試飲会開催!

2008年9月29日、六本木の近くの会場にて、 千葉にある酒のいまでやのワイン大試飲会が開催された。今回のアイテム数は、フランスワイン、国産を含め100種類以上!!! 雨の肌寒い天気にもかかわらず、100人を超す飲食店関係者が集まり、熱気と活気の大試飲会となった。 今回も目玉は、自然派ワイン!!! 6月にいまでやさんの小倉あづさ専務、ワイン担当小山さんとともに訪問したロワールの蔵元も紹介、また、その訪問時お写真を見ながらの自然派ワインセミナーも開催した。 見よこの活気!和食店関係者などは、特に、素材の味を壊さず活かす自然派ワインのピュアな味わいに魅了されていた。

30
Sep

今、フランスは収穫の真っ盛り!

ブルゴーニュ編 フィリップ・パカレ収穫 ミネルヴォワ・カリニャンの収穫 収穫の指揮をとるパカレ 収穫初期の指導が大切だ! 発酵槽に入れる葡萄は完璧でなければならない。厳しい目が光る。 2008年はテロワールが全面に出る年だ!

29
Sep

ミネルボアの自然派マゾヒスト!ジャン・バティスト・セナ – Jean Baptiste Sénat 

コルビエールにマキシム・マニョンが居れば、ミネルボアにはジャン・バティスト・セナあり! このセナの凄いのは、とにかく自分をとことん追い詰めるということ。マゾって、正しい表現ではないかもしれないけれど、でも見ればそう思ってしまう。学者が学問を何処までも追及するように、セナは只管ぶどう栽培の探求に明け暮れて来ました。そう、まるで学者。だってセナも奥さんも二人共、ワイン農家になる前はパリで学校の先生をしていたのです。しかしワインへの情熱が二人を突き動かし、気付いた時には教職を辞職しここミネルボアのぶどう畑にたっていました。 お祖父さんが所有していた畑を引き継いだのですが、平地の畑が多かった。平地の畑からできるぶどうの品質に不満を感じていたセナは、叙叙にそれらを売却しては山間の急な斜面ばかり買い漁るようになりました。それらは勿論ぶどう栽培には難しいといわれる場所であり、放っておいてもぶどうが完熟する恵まれた自然環境のミネルボアではまさにマゾ的存在に思われています。セナに直接理由を聞いてみました。彼から返って来た返事は、こんな自然環境の良い場所でぶどうを栽培してワインにすると喉に引っ掛かるほど力強いワインに仕上がってしまうからだそうです。 それがミネルボアの特徴だとも思うけれど、でも彼は飽くまでもBuvabilite(= 飲みやすさ)を限りなく追求するために、敢えて標高が高く、痩せた土壌の北側斜面ばかりを選んでいるのだそうです。つまり、養分が行き届きすぎないことが果汁過多の水ぶくれぶどうにせず、皮の厚い引き締まったぶどうに仕上げ、また北側斜面にすることで太陽による日焼け過多を防いでいるのです。 全体で15ヘクタールあるセナのぶどう畑。栽培している品種は、カリニャン、グルナッシュ、ムールベルド、サンソー、シラーがあります。 平均樹齢は50年。 その中でもセナが特に力説するのが、カリニャン。 「カリニャンはラングドックを代表するぶどう品種だと思う。元々はスペインから来たこの品種は、通常大量生産の安物ワイン用だと思われていることが多い。でも栽培で数を絞って丹精込めて育てればとても高品質なものが出来る。特にこの辺は乾燥しているわけだが、カリニャンは乾燥にとても強い品種でもある。まさにカリニャンこそこの地域では王様なんだ。」 さらに彼はぶどう畑を先導し、誇らしげにその出来映えを見せてくれた。 情熱的な太陽が降り注ぐミネルボアだからこそ、勿論剪定はゴブレ方式。 「栽培指導の先生たちは兎角太陽に浴びせろと説明するけれど、その加減は各地域の自然条件によって当然変化する。そんな簡単なことも学者さんたちは解らないんだ。」 そう言い切るセナは一房のぶどうを指差して、ぶどうの粒さえも房の中で適当な間隔を空けていることを自慢した。 もし房の中でぶどうの粒がびっしり詰まっていたら、接触した部分から病気になったり腐ったりする可能性があるらしい。 この粒と粒の間隔が適度に出来る理由も、偏に土壌がしっかりしている(痩せている)からだという。 収穫するセナのチームは、皆楽しそうだ。セナが一人のおじさんを指差して、彼はスペイン人でずっとセナを手伝ってくれていて、一日に3リットルのワインを飲むのだと紹介してくれた。おじさんはそう言われるとはにかんだ照れ笑いを浮べていた。 皆で笑っていたら、今度は浅黒い肌をした若者がトラクターに乗ってこちらへ近づいて来た。 セナが子供のような表情で運転を代わり、1971年製のトラクターなんだと言って微笑んだ。 二年前、斜面の畑を運行中に一度横転して死に掛けた逸話があるとか。 「こいつとは腐れ縁で、運命共同体なんだ。 」そう言うと少年の様な目で見ている伊藤さんも座席に乗せて記念撮影。 ところで100%手摘みに拘るセナを尻目に、周囲の畑を見渡すと機械摘みばかりが目に入る。セナにそれを指摘すると、待ってましたとばかり講釈が始まった。 「ミネルボアでは昨今90%以上が機械摘みになってしまった。機会摘みして傷つけたぶどうをトラクターの荷台に詰め込んでその重さで下層のぶどうが押し潰されて空気に触れて酸化して、その結果多量のSO2を入れるはめになってしまう。しかもそういう輩たちはタンクに入れる際にポンプで吸い上げるので果汁の分子構造が崩れてしまい、結果的に粗悪な品質のワインに仕上がってしまう。少なくともそんな環境の中で、手摘みに拘る少数派であることに強いモチベーションを感じる。たとえ何十倍も労働しなければならないにしても、高品質なワインを造るのだという強い意志を貫徹して行きたい。 」 放っておいてもそこそこのワインが出来てしまう恵まれた環境。 そんな環境で敢えて厳しく己の仕事に真価を問いながら成長し続ける男の姿が美しかった。

26
Sep

コルビエールに現れた期待の新星!マキシム・マニョン

パリからTGVに揺られて4時間余り、ナルボンヌ駅を降りると夜だというのに生暖かい空気に身を包まれた。パリでは日本の晩秋を彷彿させるような気候が続いているのに、僅か数時間電車に乗るだけでここまで寒暖の差があるとは流石は南仏である。この一帯こそ、我等の伊藤さんが自ら「庭」と呼ぶ地域である。フランスには多くの自然派造り手が存在するが、この辺りはその密度が特に高い。理由は、特に何もしなくても自然なワインが出来ることにある。化学薬品に汚染されていない恵まれた土壌、潤沢に注がれる黄色い太陽。放っておいてもぶどうたちは自然に完熟する。 そんな地方のコルビエール村に、数年前から自然派の異端児が颯爽と姿を現した。 その名は、マキシム・マニョン。35歳の彼は、細面で優しいマスクと強い心の持ち主。ボジョレーのマルセル・ラピエール等に学んだ若き才能は、自分の可能性を開花させる為の舞台を自分には全く縁も所縁もないこのコルビエールという南仏に選んだ。理由の一つは金欠という悲しい現実、もう一つは放っておいても(敢えて大きな努力をしなくても)自然派になるという土地で最大限努力した誰にも負けない自然派ワインを造ろうと思ったことである。マキシムは、ぶどう農家や醸造元ではなく、普通のサラリーマンの家に産まれた。しかし幼い頃からワインに興味を持ち、両親を説得してディジョン市のワイン学校に進学した。ワイン学校に通う他の生徒たちを見ると、自分以外は全員父親が醸造元だった。所謂コネがないマキシムは、貪欲に著名な造り手の蔵元にコンタクトし、研修させてもらう機会を貪った。その結果、シャンパーニュ地方のジャック・セロス、そしてボジョレーのマルセル・ラピエール等で研鑽出来たのである。 僕達が待ち合わせのカフェで寛いでいると、マキシムは小型トラックに友達を数人乗せて到着した。僕は勿論今回が初対面であるが、伊藤さんもマキシム以外は知らないと言った。聞くと、丁度収穫に行くところだという。一年で最も緊張し、一年で最も重要な収穫の日に連れて行ってくれると聞いて僕達は感激した。マキシムの話では、収穫は昨日までで約三分の一が終わっていて、後十日程で終わるそうだ。今年のぶどうは最高に良い出来映えだということで、是非楽しみにしていて欲しいと胸を張った。 現場に到着すると、先発隊がすでに作業を始めていて、僕達もすぐさま作業に取り掛かった。ここの土壌はシスト土壌に石英質の石がごろごろしている。大昔は火山だったようだ。 この痩せた土地が良いぶどうを育てる。理由は、肥沃な土地であればぶどうに栄養が行き届きすぎてしまい、皮が薄くなって果汁が増えてしまう。一見理想的だと錯覚してしまいそうだが、実は美味しいワインに変身するぶどうはそれではいけない。生食用のぶどうとはメカニズムが違うのである。 ワインの旨みに変身する重要要素は、果汁も大事だがそれ以上に種と皮にある。大きな種と分厚い皮、それらが醸造の後複雑な味わいに変化するのだ。グルナッシュ・グリ(白ぶどう)は既に収穫済みで綺麗に刈り取られていた。今日は赤ぶどうのグルナッシュを収穫する。現在では多くのぶどう農家が品種毎にぶどうを植えるようになったが、昔はこのマキシムのように色々な品種を同じ区画で栽培した。コルビエールの古い畑を購入したマキシムにとっては自然なことである。 マキシムの畑に見られる特徴の一つとして、ゴブレ方式という剪定の方法がある。これは意図的にぶどうの房に葉っぱで日陰を作るものだ。聞いた時、正直疑問に感じた。何故なら、ぶどうの房には通常太陽の光を元気一杯浴びさせないといけないからだ。例えばボルドーでは、ぶどうの木の横に棒を立て、その棒にぶどうの枝を針金で結びつけてぶどうの房を一直線に伸ばす。これは全てのぶどうの房に出来るだけ均等に多くの太陽光線が当たるように考慮されたものだ。無論、ここコルビエールでも隣接する畑の多くはそのようにしている。反対にマキシムのようなゴブレ方式を採用している農家は実に少ない。しかしマキシムに言わせると、コルビエールのように強い太陽が降り注ぐ地域では、ぶどうも人間と同じく焼けすぎに注意しなければいけないそうだ。むやみやたらに肌を焼くと醜く焼け、健康も害するのと同じように、ぶどうも焼けすぎると健康を害するという。 日射量の少ない北の地方からすれば贅沢極まりない悩みだろうが、そうしないとマキシムの理想とするワインは出来ないと豪語する。つまり、北の地方の課題は日射量の少ない中、如何に完熟させるかであり、南の地方のそれは日射量が多すぎる中、如何に酸を残すかであるからだ。ワインとは、どんな地方で造ろうとも酸と糖のバランスで出来上がる。シーソーの両端で酸と糖がバランスを取って出来るものである。ぶどう品種や日射量、土壌、造り手の心の波動、色々なものでそのシーソーの中心点は右に振れたり左に振れたりするのだが、ここコルビエールでは殆どの農家が日射量の多さをいいことに酸が殆ど残らないぶどうを栽培してしまっている。いや、酸を残す努力をしていないというのがマキシムの言い分だ。 現在マキシムの畑は所有するものと借りているものがあるが、合わせると約11ヘクタールになる。今回のレポートを読むだけでは簡単そうに聞こえるかもしれないが、ここまで来るのに5年の月日を要した。言わずもがな、コルビエールは田舎である。田舎とは、概して新参者には厳しい所である。マキシムは、そんな環境に馴染むために当初は毎朝村民たちが集うカフェへ行き会話に交じり、農協へも毎日のように脚を伸ばして人間関係構築に邁進した。自分にしがらみも何もないからこそ出来た営業活動である。ちなみに今年のぶどうの出来映えを聞いてみた。 『2008年はフランス全体的に湿気が多くてミルデュー(ベト病)が多く発生したが、ここでは全く乾燥しているのでそういった被害はゼロだ。自分の中で最高の年と言っても過言ではない。普段は4つあるキュベだが、今年は特に出来映えがいいので特別に1つ追加してMort Redon というグルナッシュ100%のものを用意する。楽しみにしていて欲しい』 収穫後、醸造所へ連れて行ってもらい何種類か試飲させてもらった。 今月7日、9日に収穫したばかりのグルナッシュ・グリやムスカ等、発酵途中の酵母菌が溌剌としたものばかりだった。伊藤さんと一緒に、Buvabilité  (= のみやすさ)と感嘆した。その本来の意味は、体液に近く違和感がないという意味である。

19
Sep

ドメーヌ・ド・モンジレ − Domaine de Montgilet

今日はAnjou − アンジュの町に在る、Domaine de Montgilet −ドメーヌ・ド・モンジレへやって来ました。 1880年から代々と受け継がれているこのドメーヌ。 今ではもう樹齢100歳となるヴィエイユ・ヴィーニュがたくさん! この体の大きな方が5代目のルブルトン氏。 『この畑は1984年から一切化学肥料を使っていないんだよ! 昔から馬で耕しているんだ。そのおかげで土はフカフカしているし、ブドウも最高な実が生るんだよ!』 とニコニコな笑顔で語る彼。 最初に訪れたのは大きな工場のようなカーブ。 ステンレスタンクやコンクリートタンクがビッシリと並んでいます。 更に大きな部屋・・・そこには熟成中のワインが詰まった樽がいっぱい!! また奥に進んでいくと、今度は瓶詰め室です!こんなにラベルの種類がたくさん!これを一本づつこのワインの瓶に貼っていくのですね・・・それにしても凄い量です! 醸造所の見学が終わった所で次は畑へレッツ・ゴー! 55Haにも広がるこの畑は、1/3はシュナン・ブラン、1/3はカベルネ、そして残りの1/3はグロロー、ガメー、ソヴィニョン、ピノ・ブランと分かれています。 モンジレの土壌はとても恵まれていて、シスト、粘土、泥土、粘板岩と色々な地質が混ざっています。 ← ソヴィニョンの甘いブドウです!この品種はフルーティーな甘さが特徴なんだそうです。 反対にシュナン・ブランはすっぱい品種だそうです・・・! → 樹齢30歳のガメーのブドウです。 何とこの小さな望遠鏡のような物でブドウ糖を測れちゃいます! これでブドウの熟成度を慎重に調べていくのですね 巨大トラクター発見!見てしまったからには何もしなずにはいられない!真っ先に乗ってみる産直の中嶋さん。 続いてトラクターの屋根に乗ってしまったジェイ・アール・フレッシュネス・リテールの永濱さん。 2人の男らしい姿をキャッチ! 色々見た後には皆さんお待ちかねのランチ・タイム!! 今日はロワールでも久々な良い天気! なので外で皆でピクニックです。 ワインの説明を受けながら、皆でいただきま〜す! 皆さん一生懸命ノートを取っています。 ソヴィニョン 2007 VDP とてもフレッシュ! パーティーなどで楽しく気軽に飲めるワインです! グロロー 2007 VDP とてもフルーティーで爽やかな飲みやすい赤ワインです。 Why not 2007 – ワイ・ノット これは女の子にもてそうなワインです。私も個人的に大好き!アルコール度がたったの4%なので、ジュースみたいな感覚で飲めちゃいます。しかもラベルがメチャ可愛い! テーブルの上にはご馳走がどんどん運ばれてきます! 手作りのトマトとヤギのチーズのキッシュ こっちはハム入りのキッシュ・ロレーンヌ 両方とも家庭の味がして美味しかったです! フランス風の豚の角煮。口の中に入れた瞬間トロトロ〜! → かまぼこの様な感覚に、お肉のような味・・・? ← フレンチ・サンドイッチの具では欠かせない « リエット »です。 これは豚肉製品の一品で、パンにつけピクルスを備えて食べます。お酒と一緒につまんでもグー! […]

18
Sep

La Lunotte – ラ・ルノット

今回お訪れたのは、La Lunotte -ラ・ルノットという Christophe Foucher – クリストフ・フシャさんのドメーヌです。 ここで少しフランス語の勉強を・・・ 『ラ・ルノット』とは、『La Lune – ラ・リューンヌ』という言葉から来ているのですが、これは『月』という意味です。 何故ドメーヌの名に『月』と入れたかと言うと、月はビオディナミ栽培にとって欠かせないもの。月の形やポジションによって栽培の色々な作業を行うからです。 彼の庭には様々な木が生えています。しかも全部昔から植えてあった天然フルーツそのもの! スモモの木、栗の木、そしてクルミまで生っています!こんな木通りを進んでいったら。。。 彼の畑が見えました!周りには本当に何も無いくらい自然に囲まれています。それにしても何ていい天気なんでしょう!やはりここの空気は気持ちいい!ここならば美味しくて甘い葡萄が実るはず! この方がクリストッフさん。 少しシャイな可愛らしい笑顔が印象的! 昔から農業やワイン醸造のテクニック、何かを造りだす事に興味を持っていた、好奇心モリモリな醸造家です。 奥さんのお父さんの畑を借り、やっと夢を実現できたと幸せたっぷりな表情で話す彼。その思いと情熱さが彼との会話で感じられます。 皆で撮影会! お客さんは皆同時にカメラを構え、ポーズを取っているクリストッフをいっきにパシャパシャ! クリストッフも少しビックリ・・・ でもスターになった気分だ!と喜んでいました! BMOの山田さんと高野さん 何か皆さん楽しそうです! 続いて醸造所へレッツ・ゴー! と張り切っていたのですが、本当に本当に小さなカーブ・・・ しゃがまないと入れないくらい狭いのです・・・ そこには樽がポンポンと並べてあり、最低限のものしか置かれていません。 ここで庭での楽しい試飲会!真っ青な空の下で飲むワインは雅に最高! 最初に試飲したのはムニュ・ピノー100%で出来たキュベ、ル・オー・プレシ−Le Haut Plessis。上品な酸味、かつフレッシュ感が加わりとても美味しい〜! 続いてガメー100%使用のワイン、ル・プランタン−Le Printempsです。ル・プランタンとは春という意味。春ごろに瓶詰めをするからこの名前に決定したんだと。長時間発酵して造り上がったこのワインはとてもフルーティーでフレッシュ。 そして赤ワインのタンデム−Tandem 。これはカベルネ(80%)とコット(20%)使用のブレンドワインです。酸味もあり、野いちごの甘い風味もあり、とてもデリケートでエレガントな味です。 最後はソビニョン100%の、ブラン・ド・パイユ−Brin de Pailleで閉めました。ブラン・ド・パイユとは藁1本という意味。名の通り、透き通っていて綺麗な薄い黄色のワイン・・・これで濾過(フィルトラシオン)もしていないなんてビックリ! ワインのおつまみに出てきたヤギのチーズ! フランス人はこのチーズが本当に大好き! 食卓には結構出てきます! 酒壱番の金子さんの真面目なワン・ショット!ワインのご感想はいかがですか・・・・? ジェイ・アール・フレッシュネス・リテールの金田さんのちょっとカッコいいショットです! BMO の山田さんの説明を懸命に聞く産直の五嶋さん。お味の方はいかがでしたか? お客さまからのプレゼントで、お月様の形をした飾り物! このドメーヌにピッタリです! 色々なプレゼントを貰って少し照れ気味のクリストッフ。 そして彼の家にはこんなに可愛い子猫がいました! 本当に可愛い〜〜! クリストッフは『連れて帰ってもいいよ!』と・・・ 是非次の機会につれて帰りま〜す・・・! […]

16
Sep

“ヤドカリ”女性醸造家 カトリーヌ・ベルナール

新聞リベラションの元ジャーナリストから自然派醸造家へ 初リリースの2005年から3回目の引っ越し 2005年は農協の一角を間借りして、06、07は友人醸造所に間借り、そして08の今年はピック・サン・ルーのドメーヌ・ド・ラ・サラダへ間借りしての醸造となる。数個の樹脂製タンクを抱えてどこでも移動できるヤドカリ醸造家だ。 今回の引越先、風光明媚で地場に力があるピック・サン・ルーだ。 彼女を知る元新聞社時代の人たちが語る 『彼女の性格は、楽天的、情熱家、行動派、常にハイテンションな女性だ。』 そんな彼女が騒雑とした記者の仕事とパリをあとにモンペリエに引っ越し、約3ヘクタールの畑を購入して醸造家としの生活に転身した。 既に地元や自然ワイン業界では話題の人だ! ロワール地方ムスカデ地区の出身だ。小さい頃から農業が好きだった。 記者の仕事としてモンペリエに来て、ラングドックのピック・サン・ルーの土地を知り、一目惚れ。小さい頃からの夢を実現すべくモンペリエに移住。決めたら即実行のカトリーヌ、約3ヘクタールの畑を購入、しかし醸造所まで購入する金銭的余裕はない。知り合いの醸造所の一角を間借りしながら4年目になる。40歳、2児の母、聡明で活発で魅力的な女性だ! そんなカトリーヌが造るワインは素晴らしく美味しい!! 新壮大な地球の変動期を感じさせてくれるピック・サン・ルー 日本なら神社ができているほど冷厳なパーワーを感じる岩山

11
Sep

ブノワ・クローとオリヴィエ・クザンとお食事会!

今日はオリヴィエ・クザンの親友の家に招かれ、皆でお昼ご飯をご馳走になる事になりました! しかしなんていうおもてなし! 奥まで長く続くテーブルの上には30人分のセッティングがバッチリ用意されています! この方がこの家の家主さん 、ジャン・イーヴさんです。 昔、シャンティーイの近くにフレンチ・レストランを経営していたのですが、全て引き離してロワール地方に引っ越してきたのです。 この大きいドメーヌで、今後奥様と民宿を開くのが夢なんだそうです。 早速オリヴィエのシュナン・ブラン100%使用のスパークリング・ワインでお食事会を開始! ここで竹下さん、ワインをナイフで開けるというチャレンジに挑戦! 結構危ないんですよ! オリヴィエとブノワに心配そうに見守られながらも一応成功! そして好奇心たっぷりの永濱さんも同じく挑戦!今度はブノワとブノワの奥さん、エマニュエルに見守られながら頑張ります! 『オッ!危ない危ない!行くよ〜!』 『イエイ!開きました!』 ブノワもエマニュエルも一安心! とりあえず皆でカンパ〜イ! オリヴィエの従業員として働いているシルヴァンさん。チリチリパーマーが印象的! そして優しい奥さんのマニュエラさん。 エミリオ君とオバン君はとてもシャイで甘えん坊さん! 2人はブノワとブノワの奥さんとも大親友の中!シルヴァンも畑仕事が好きで、オリヴィエにソヴィニョンの畑を2Ha借りて頑張っているんだそうです! この人があの有名な方、オリヴィエ・シュウィルツさん。 何故有名か? それは自然派ワイン大好き人間だからです!! パリでも自然派ワインがずらりと並ぶバー、『Le Robe et le Palais』 、 『La Garde robe』を経営していて、ロワールにも『La Pinsonnière』という民宿を奥さんと共に経営しているのです。 お食事会スタート! こちらジャン・イーヴさんの奥さん、二コルさんが作ってくれたお料理です。 出てきたお料理の素材は全て家庭栽培で収穫されたもの!なのでとても新鮮でジューシー! 最初に出てきたのはとてもヘルシーな野菜スープ。ズッキーニー、セロリとレタスのピュレにキュウリのアイスを添えた物です。 続いて出されたのは色とりどりなトマト達。 左からAndine Cornue−アンディンヌ・コルヌ、 Green Zebra-グリーン・ゼブラ、 Ananas-アナナス、 Langue de boeuf−ラング・ド・ブッフ、 Noire de Crimée-ノワール・ド・クリメ、 Rose de Berne-ローズ・ド・ベルヌという種類です。 メインディッシュにはお芋のピュレと牛肉。 ニンニク風味のバターがまた美味しい! そしてデザートにはとりたての梨に、チョコレート・クリームを垂らした甘くて上品な一品! これがまたオリヴィエの白ワイン、『La […]

11
Sep

La Pinsonniere

民宿 225 rue du chateau 49260 Sanzier Vaudelnay TEL: 02 41 59 12 95 MAIL : pascale@la-pinsonniere.fr SITE :http://www.la-pinsonniere.fr パリに自然派ワンバーを2件持つオリヴィエとパスカル・シュウィルツさんが経営する可愛い民宿です。お料理も抜群に美味しい!是非ロワール地方へ来たら泊まってみて下さい!

11
Sep

Le Cercle Rouge

ビストロ *お店情報 4 rue des deux Haies 49100 Angers TEL : 02 41 87 49 66 *営業時間 火曜〜土曜  12:00〜2:00 休み:日曜・月曜 *価格情報 グラス:2ユーロ〜6ユーロ

11
Sep

アンジェの町 − Angers

アンジェの町を探検していたらライトアップされた可愛い教会を発見しました! 12世紀に建てられたシンプルで神秘的な教会です。 サン・マルタンの噴水 この噴水はSaint Martin de Vertou(サン・マルタン・ドゥ・ヴェルトゥ)の為に造られました。その後、共同洗濯場となり、現在はこの周りでピクニックなど行っています。 そして少し歩いた所に見つけたのは3世紀に建てられたアンジェ城!この土地独特のシストの岩で建てられただけあってとても印象的です。 アンジュー公が住居として使い出してからアンジェ城はフランスの王権争いの中心地となりました。1154年にイングランド王のヘンリ2世がロンドンと同じ頻度でアンジェに宮廷を開催し、彼やRichard Coeur de Lion(リチャード獅子王)の治世の下、アンジェはイングランド王国の首都になったり、12世紀にはPhilippe Auguste(フィリップ・オーギュスト) がアンジュー伯の領地を奪い取りフランスの王権を巡る争いが続きました。 約40メートルにも渡る広さの部屋や、最も小さい射撃用の部屋、Saint-Laud(サン・ラウド)を守護聖人と仰ぐチャペル、l’abbaye de Fontevraud(フォントブロー大聖堂)と同じタイプの台所などの跡も見ることができます。 アンジュー伯の要塞は5万平方メートルにも及んでいたものでした。 Saint Louis(ルイ9世)は1232年に大規模な工事を行い、壁は約3メートルの厚さ、延長952メートル、面積25000平方の広さに変え、北西側はメール河に垂直に落ちており襲撃を防ぐことができるアンジュー帝国でも最高の要塞となりました。直径18mの17の円塔はこの時代に建てられたものです。 1402年にはLouis II(ルイ2世) と Yolande d’Aragon(ヨーランド・ダラゴン)が城に住居を構え、サン・ラウドの礼拝堂の代わりにヴォールト天井の3つの柱から構成される新しい礼拝堂を建てさせました。その後アンジュー家の3台目となる、René(ルネ)の時代には特に芸術分野において最盛期でした。 16世紀の終わり頃ヘンリ3世はアンジェ城の要塞を取り壊すように命令を下しましたが最高司令官の Donadieu de Puycharic(ドナデュー・デュ・ピュイシャリック)は取り壊すように見せかけて17の塔の高さを12mほど削り、大砲台を構え削った石で城壁の下部を強化することで、更に強固な城へと作り変えました。 けれども夜言ったせいか、少し怖い印象が・・・ 王の住居であった建物内では、15,16世紀時代のタピスリーコレクションをみることができます。4枚から構成され、宗教画をモデルにした「Teinture de la Passion 〜情熱のタピスリー」、 「Tapisseries Mille-fleurs 〜 千の花々のタピスリー」はコレクションの中でも特に有名なものです。 また、聖ヨハネの神秘的な書物を物語っている高さ6m、長さ133m、という中世期最大の有名なタピスリー 「Teinture de l’Apocalypse 〜 黙示録のタピスリー」も見られます。

10
Sep

オリヴィエ・クザン − Olivier Cousin

今日訪れたのはオリヴィエ・クザンの畑です! 『とりあえず馬車で迎えに行くよ!』とオリヴィエ。 そういう事で彼を待っていたら、現れました、インディアンが! そうなんです。醸造家の間ではその長い髪と長い髭が印象的で、インディアンというあだ名が付いているそうです!その証拠に、お誕生日にはインディアンのテント、ティピーをプレゼントされたらしいです! 少々雨が降り始めてきた中、10人乗りの馬車に乗り込む皆さん。近くに畑を持ち、オリヴィエととても仲が良い若手自然派醸造家、ブノワ・クロー氏、そしてオリヴィエの奥さん、クレールさんも合流!! そして山田さんが先頭、皆さんも馬車にゆったりと身を任したところでいざ畑へ出発! アンジュの可愛い町の中を探検です! 奥の馬がキキ君 そして手前の馬がジョーカー君 ここがオリヴィエの畑です。この場所は南を向いている為、太陽の恵をいっぱい受けています。なので熟成感たっぷりの美味しい葡萄が収穫できるのです。これが実がたっぷりのカベルネ・フランの葡萄です! 畑から見える景色は教会の塔。畑の裏にはこんなに可愛い教会が!

9
Sep

ブノワ・クロー  – Benoit Courault

9月7日、BMOの方々、そしてBMOと働いているお客さんを連れ、一泊二日のロワール旅が始まりました。 まずバスの中での説明会と自己紹介!やっぱり竹下さんは話が上手い!マイクを手渡すと昔のエピソードや色々な持ち話でバスを盛り上げてくれます!そしてサンドリーヌも昔はマイクを渡されるのが好きではなかったのに、今では醸造家の噂話や小話で楽しませてくれました! 早速畑に集合!ブノワは2年前に畑を購入したばかり。その前は化学物質でボロボロだった土壌も、今ではふかふかに大変身!やはりブノワの懸命な手入れと自然に対する思いが土に現れています。 これは牛糞とイラクサで出来たビオディナミの調合です。ブノワのこだわりで、牛も自然な植物を食べている自然派なのです。これが肥料となり葡萄の根を更に深く伸ばしてくれるのだそうです。でも全然匂いもしなくてビックリ! 左には甘くて美味しいカベルネです! そして右には樹齢100歳のりっぱなヴィエイユ・ヴィーニュ・シュナン・ブラン。 そしてこの動物達はブノワの宝物!馬のノルウェちゃんとやぎのリベリュルちゃん。『ノルウェ』とはブルターニュの強い風の名前。ブルターニュ出身の馬なのでこの名前に決めたのだそうです。そして『リベリュル』とはフランス語でトンボという意味です。 次に訪れたのはブノワのお家です!けれども畑のど真ん中にあったのは・・・キャンピングカー・・・まさか・・・?!そうです!ここがブノワのスイート・ホームなのです!奥さんと今年1月に生まれたアルフォンス君と、仲良く暮らしている場所なのです! この土地は風が強いので、今後の目標として家にエアモーター、そして太陽熱利用システムを付け加えるそうです。