1
Nov

フィリップ・パカレ・ヌ-ヴォ-2010年

2010年パカレ・ヌ-ヴォ-をアッサンブラ-ジュ 10月29日パカレ・ヌ-ヴォ-のアッサンブラ-ジュを行った。ラピエ-ル醸造所の一角を借りて造っている。毎年、マルセル・ラピエ-ルと共にやっている作業である。今年はマチュ・ラピエ-ルと共に行った。私も毎年参加している。マルセルがいないのがチョット淋しい。涼しかった夏の影響で収穫が遅く、その上、アルコ-ル醗酵がゆっくりだったのでアッサンブラ-ジュの時期も遅れてしまっている。来週早々に瓶詰めをしなければならない。時間との競争になってきた。今年のヌ-ヴォ-は造る方にとっても時間に追われてやっと滑り込みセーフという感じだった。 特に自然派ヌーヴォ-は自生酵母を使って醗酵する為、アルコール醗酵のスピ-ドがゆっくりになりがちであり、強制してアルコール醗酵を早める事はしない。しかし、出荷日や飛行機便は既に決まっている。今年は本当に限界に近い。醗酵漕から出してプレスした後、幾つかの大樽で別々に醸造、熟成をしていたワインが5種類ぐらいに分かれている。それらをまず試飲して、今年の風味を最も表現できるタイプに6種類のワインのブレンド比率を決定するためだ。 2010年パカレ ヌ-ヴォ-はエレガントなフル-ティ-ワイン まず、それぞれのワインの特徴を把握することに集中、その次に今年のスタイルの典型を模索する。そして其々のワインの配合比率を幾つかのパタ-ンでサンプルを造ってみる。 それを試飲して今年出来うる最高のバランスを探る。そして、またサンプルを作って、試して見る。これを何回か繰り返して、最終的に配合比率を決定する。 パカレ『今年のスタイルは89年のバランス感覚に似ている。アルコ-ルから来る力強さはないけど色んなものが詰まっている。色だけ見ると薄いように判断してしまう人がいるかも知れないけど決して単純に薄いワインではない。エレガントなスタイルが今年のバランスだと思う。爽やかなフル-ティ-さが心地良いワインだ。 最終決定比率のサンプルを作るマチュ・ラピエ-ル。マチュにとってもパカレとのアッサンブラ-ジュは勉強になる。マチュも今はラピエ-ル家の責任者となったばかりだ。従兄弟の天才フィリップ・パカレとの貴重な時間である。最後に皆で最終決定した2010年ヌーヴォ-を試飲。アルコ-ル度数が12度前後と低く、エレガントでグイグイいってしまう。 アッサンブラ-ジュ終了後はカ-ヴの樽に入ったばかりのモルゴンを試飲 マチュはフィリップ・パカレに今年のモルゴンを飲んで欲しかったに違いない。 そうこうしている中にマチュのフィアンセのミュリエルもやってきた。 来月に子供が生まれる。パカレの奥さんのモニカ、研修生のアキノリ君も混じってアペリティフがわりの飲み会になった。 マルセル・ラピエ-ルが生前の時もこのカ-ヴに入って永遠と飲み会をやったものでした。 ついつい思い出してしまう。 誰となく『乾杯!マルセル!』 の合唱となった。この光景を見てマルセルも喜んでいるに違いない 皆様!エレガント・フル-ティーな パカレ・ヌ-ヴォ-を楽しんでください! Philippe Pacaletのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 野村ユニソン株式会社 TEL : 03-3538-7854 FAX : 03-3538-7855 MAIL : wine@nomura-g.co.jp http://www.nomura-g.co.jp

28
Oct

濃縮感NO1のデコンブ・ヌ-ヴォ- 2010年

人智尽くして天命を待つ! 2010年はデコンブにとって難しい年だった。 7月、樹齢100年を越す曾お爺さんが植えた古木のあるモルゴンの畑に雹が襲った。約2ヘクタ-ルがほぼ全滅状態だった。天候を相手に仕事をする者の宿命だ。熊のような風貌のデコンブは微動だにせず、ニッコリ笑って『ほぼ全滅だよ』と笑い飛ばした。人間の大きさを見た。『我々は天の与えてくれた条件の中で最善を尽くすだけだよ。』モクモクと畑作業に全力をつくしている姿を見るとグット心に打たれるものがある。幸いにもヌ-ヴォ-用の畑は大丈夫だった。 今年も、自然派ヌーヴォーでは群を抜いた濃縮感を醸す。 デコンブ曰く 『今年も葡萄が良く熟した、 そりゃ昨年の09年に比べればチョット落ちるけど05年に似ていると思うよ。俺は良く他の果実を観察している、参考になるからね。今年はリンゴが良く熟している。葡萄も同じだと思う。でも今年のリンゴは腐りやすかった。気をつけなければと思っているんだ。今年も良く濃縮している理由の一つがミルランデ-ル化している葡萄が多いからだ。(写真あり)小粒の実が多く、ジュースの量に対して皮の面積が多いから、皮のタンニンが熟していればワインに濃縮感がでるんだ。』 家庭的な雰囲気の2週間の葡萄狩り合宿生活 ボジョレの伝統文化を守る 収穫後は醸造所で延々とアペリティフを楽しむ  醸造所の敷地内に食堂とその2階に宿舎があり、そこに20から30名ぐらいは泊まれるようになっている。そこで2週間の大所帯の家族生活が続く。フランスの他の地方では消滅してしまった収穫期の文化習慣である。マセラッション・カルボニック方式での醸造には、葡萄を丸ごと刈る人手しかできないからである。他の地方では、自動葡萄狩機械が活躍している。収穫に人間が要らなくなってしまった。 実に残念なことです。人の力は大きい。 デコンブ・ファミリ-のパワ-全開 甘えるマノン↓↑ いつも仲良いデコンブ夫婦    ヌヌン   ケビン   ジスレン   ダミアン 家族それぞれが各自の役割をこなして進んでいく。奥さんの20名分の食事を2週間も作り続けるシェフとしての役割に拍手を送りたい。 自然派ワイン中、最も濃いヌ-ヴォ-を醸すデコンブは偶然ではない! ワインには造り手の性格、志、感情などが反映されている。デコンブの体格、性格、強い意思は、自然に彼のワインに反映している。ただ濃いだけではなく“優しさ”も同居している。強い性格の中に優しさを備えている正に彼の愛すべき人柄そのままである。 二つの大切な事を実行しています。 1-長いマセラッション 普通は一週間から10日前後でプレスにかけてしまう。ここでは15日から17日間のマセラッションを実行する。単に長くすれば濃いワインが出来るかというとそうではない。皆、ヌ-ヴォ-用に使う葡萄木は若い木やあまり土壌がよくない畑のものを使ったり、フレッシュな果実味を狙う為、あまり熟してない葡萄を使用することが多い。しかしデコンブはヌ-ヴォ-といえども妥協しない。長期マセラッションに耐えうるポリフェノ-ル熟度を備えた葡萄を使用するからである。 2-垂直式プレスで一日かけてゆっくり絞る デコンブではコンクリ-ト槽を使っている。グラップアンティエ-ル(葡萄房丸ごと)を入れてセミ・マセラッション・カルボを行っている。勿論、自然酵母のみ、酸化防止剤(SO2)は添加しない。まだ、アルコール発酵が中途の状態、つまり糖度が残っている段階で、垂直式プレスにかける。 ガメ品種のセミ・マセ・カルボを絞るにはこの伝統式プレスが最も柔らかく調整できるからです。 プレスにかける前の葡萄房は葡萄の原型をそのまま残して、葡萄の粒の中で発酵していたことがよくわかる。粒の皮を破ると、果肉は赤く染まっている。(発酵前の果肉は乳白色透明)絞った果汁は糖度が残っているので、別のコンクリ-ト槽に移してアルコ-ル発酵を続け、マロ発酵もそのまま自然に同時に行われる。マロも強制することもなく自然に任せる。健全な葡萄しか発酵槽に入っていないので妙なバクテリアが繁殖することもない。 普通の場合、アル発酵とマロ発酵が同時に行われると大変危険なことなのです。 しかも雑菌を押さえるSO2を添加してない状態の中では大きなリスクを背負ってワイン造りをしているのです。簡単に自然派ワインといっているけど、本当に多くのリスクを人の力と労力で乗り越える努力をしている事実は、まだあまり多くの人に知られていない。こんな事を乗り越えて、我々に美味しい自然派ワイン・ヌ-ヴォ-を提供してくれる醸造家に心より感謝したい。 デコンブとマルセルの思い出 2008年の夏の出来事  – マルセルはデコンブに絶大な信頼を寄せていた。 2年前の夏、私はデコンブ醸造元で一杯やっていた 。 私、ヌヌ-ン(デコンブのあだ名)は昼食を食べ終わって午後2時頃だった。 突然、扉が開いて、マルセル・ラピエ-ルが入ってきた。その後は、夜の何時に出たか記憶がない。何本飲んだかも覚えていない。マルセルは酔っ払うと、シャンソンを歌ったり、詩の朗読を語りだす。この日はもう3人でボロボロに酔っ払いました。マルセルは酔っ払って、本当に楽しそうでした。マルセルがデコンブに抱いてる信頼感は絶大なものでした。友人というより家族に近い同志という感じでした。思い出しただけで涙が出てきてしまいます。 デコンブは敷地内に個人バ-を備えている。そこに入ったら最後ベロベロに酔っ払うまで出て来れません。 この愛すべきデコンブ(ヌヌ-ン)のヌーヴォ-を楽しんでください。 アデュ!マルセル! Georges Descombesのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 豊通食料株式会社 TEL : 03-5288-3854 FAX : 03-5288-9248 http://www.vin-de-t.com デコンブ・ヌーヴォーが購入できるお店 : マルシェ・ド・ヴァン銀座  東京都中央区銀座8-2-11 TEL:03-3573-5535 http://www.marchedevinsginza.com/shop/

27
Oct

ラパリュ・ヌーヴォ-2010年

ラパリュの畑はボ-ジョレの中でも最も早く熟す。 今年もヌーヴォ-用は北ボ-ジョレの自然派の中では最も早く収穫を終えた。9月14日には収穫を開始した。他の醸造元より1週間も早い。しかも、どの蔵元より糖度ものってポリフェノ-ルの熟している。特別なミクロ・クリマ(微気象)備えている立地である。 ボジョレで最も高い山“BROUILLY ブルイ”を北西の方向に見える立地の畑である。北からの寒い風をブルイ山が遮断してくれる。北西から来る雲も方向を変えてしまう。いつも太陽に恵まれて、暖かい好条件を備えている大変ラッキ-な立地である。 ブルイは太古の昔、火山だった山である。エネルギ-をボジョレ全体 に流してる特別な山である。ラパリュの醸造所はそのブルイを見上げる南東に位置しているから、そのエネルギ-を最も近くで受けているのだろ。今年も9月中旬にはポリフェノ-ルも糖度も十分熟していたのでジャンクロ-ド・ラパリュは収穫を決断した。 2010年ラパリュ・ヌーヴォ-はエレガントな年になる! 今年は栽培が難しい年だった。 ラパリュの葡萄がこんなに健全に収穫完了したのは偶然ではない。ジャンクロ-ドは語る。 『今年は栽培が難しかった。乾燥していたかと思うと、突然、嵐のような雷がきたり、曇りが続いて太陽が出たり隠れたり、天候が読みにくかった。栽培方法の対処には普通の年の3倍は考えて行った。でも8月の中旬からは天候が落ち着いてきたので良かった。特に収穫期間は最高な天気のもとで出来たのが良かった。それでも、今年はエレガントな年になる。』 ラパリュの葡萄がこんなに熟して、ワインが繊細なのは偶然ではない! ラパリュの特殊な栽培 ラパリュでは北ロ-ヌのエルミタ-ジなどで行われ ているゴブレ方式を実施している。枝が伸びてくる5月 ごろに杭を葡萄木の傍に立てて、伸びてくる枝をその杭 の上の方で縛りつける方法をとっている。ボジョレでは ラパリュだけである。 特殊なカジェット(箱)使用 収穫葡萄の運搬に使うカジェット(箱)はロマネ・コンチ並みの底の薄いものを使っている。葡萄が重みでキズつく可能性はゼロである。ボジョレではここだけである。 ラパリュの特殊な栽培 ジャンクロ-ド・ラパリュは常に改良と新たな未知への挑戦を続ける。 2010年の最大の改良はプレス機である。今までは空圧式を使用していた。今年から100年前の垂直式プレスを手に入れた。さらにフィネスをもたらしてくれるだろう。そして新たな挑戦として昨年よりアランフォのカメの中で醸造する試作をしている。さらに土壌のピュア-な風味がワインに醸しだされるとのことでした。(アランフォはヌーヴォ-用ではない) 2010年ヌ-ヴォ-を利く、フィネス・エレガント・ヌ-ヴォ-だ! ジャンクロ-ド 『今年は濃縮感は狙っていない。ヌ-ヴォ-と言えどもフィネスとエレガントさを表現できたらと思っている。アルコ-ル発酵が本当にゆっくり進んだお陰で、エレガントさが最初からある。最初からイチゴやキャンデーのような心地よい香りがあった。プレスを替えて、一日中をかけてゆっくりプレスしたので本当にフィネスさを備えるようになったんだ。』 Jean Claude Lapalu のワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 大園 Tl : 03-5565-5884 Fx : 03-5565-5886

27
Oct

クリストフ・パカレ・ヌーヴォー2010年

日本上陸2年目のクリストフ・パカレ今年も元気いっぱいに収穫を終えました。 今年は波乱万丈の気候でした。6月と7月にボジョレを襲った雹が、昨年のヌーヴォー用に確保していた畑を直撃しました。50%減の収穫となり、急遽、友人のニコラ・テスタールに相談したところ、不足分の葡萄を譲ってくれるとの快諾をえた。 そんな時でも微動だもせず悠々と解決してしまうクリストフ・パワーは凄い。 今年も笑顔が絶えない収穫風景となりました 収穫は地元の屈強の若者を集めて笑顔が絶えない収穫風景となりました。クリストフのヌーヴォーが美味しのは彼らの笑顔が入っているからでもある。涼しい夏と雹で量が減った分、量が少なくユックリとポリフェノールが熟した為、程々に濃縮されて、上品なタンニンを備えた葡萄がとれました。 風光明美な景色の中で育った葡萄 クリストフの畑では本当に健全な葡萄が多かった。 今自然派ワインの造りで大切な事の2項 収穫された葡萄はキズが付かないようにプラスティックの箱に入れて醸造所まで運ばれる。自然酵母で発酵する自然派ワインの造りには大変重要な作業なのです。何故なら、自然酵母を守る為に酸化防止剤のSO2を発酵槽に添加しないから、この段階でキズが多いとそこから雑菌が繁殖してしまうからです。もう一つ重要なのは、収穫時の葡萄の温度です。温度が高いとやはり雑菌が繁殖する可能性が高くなります。だから普通の場合、収穫した葡萄は冷蔵庫にいれて冷却してから発酵槽にいれる。 しかし、今年は収穫時の温度が10から15度と低かったので冷却する必要はありませんでした。 葡萄園から醸造所まで運搬をする重要な作業を担当してくれたにはクリストフのお父さんでした。 葡萄園から収穫された葡萄が醸造所へ到着 - 繊細な柔らかなワインの秘密 今年は気温が低く、収穫された葡萄を冷やさずそのまま醗酵樽の中へ入れることができました。ここでもうひとつ大切なことがあります。醗酵樽へ入れる時にできればポンプを使わないことです。普通ならポンプで醗酵樽まで入れてしまう。 ポンプを使うと葡萄に圧力がかかってキズがついたり、繊細度が無くなってしまう。 クリストフのワインが柔らかく優しい秘訣 その一つは、ポンプを使わず、葡萄をベルトコンベア-で醗酵樽の入口まで上げて、重力で落としながら醗酵樽に入れていることです。 完璧な葡萄しか発酵槽の中に入っていないからです。云うは安し、実際には困難な仕事。 つい先ほどまで、風光明媚な葡萄園に居た葡萄がワインに変身すべく、そのままの姿で醗酵樽に入った。実に健全な葡萄ばかりである。自然派ワイン造りの基本中の基本です。本にも書いてない基本的な作業です。 クリストフのワインのあの繊細な柔らかい旨みは偶然には造れない。 Christophe Pacaletのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

26
Oct

大阪小松屋スタッフ・ツアー・パカレ訪問

果敢に攻める小松屋、自然派ワインに一点集中! 業務酒類卸業、 自然派ワイン・バー“ブラッセリー・ブー”を展開している。気軽にシンプルに飲めて、食べられる業態ということです。この不況の中、社員3人をフランスに10日間、送り込んできた。一人、 ガンちゃんこと岩田さんはフランス滞在3年になる。現在は パリのワイン専門店カーヴ・オージェで働いている。パリで自然派ワインが最も揃っているワイン屋さんである。 小松屋の専門性を高めようとの努力が覗われる。今、日本の企業で社員をフランスまで送り込んでくる企業は少ない。実際に販売する社員がフランスの栽培、醸造現場を知っていることは実に大切なことだと思う。 百聞は一見に如かず、実際に造り手と会って、話して、一緒に食べてその人間性、考え方、性格まで分かってくる。自然派ワイン造りには“人間”そのものが如何に大切かが体でわかる。そして、畑を自分の足で歩いて、土壌や畑のパワーも感じ取ることができる。 これからは本物しか生き残れないでしょう。 造る方も、売る方も、大切な部分を共有して生きる姿勢がないと自然派ワインの健全な伝播はありえないでしょう。単なる利益目的だけでは造る方も、売る方も成り立たない時代です。お互いを理解し合って 共に生きる姿勢が“本物度”をより磨きあげることが可能になります。 コート・ドーレまさに黄金色に輝くポマール一級・ペリエールの畑 なんて美しいのだろ!黄金に輝いている! 今、ブルゴーニュは黄葉の真っ最中。ほんの一瞬で葉が落ちてしまう。朝の温度が0度を超すと終わる。年によっては一週間も見られない。日本の桜のような存在。今年は幸運にも皆さんと満喫できた。歩くだけで色んなことを感じ取ることができる。場のエネルギーを感じる。 フカフカの畑を歩くと土壌に生きている微生物の声がきこえる。一年の仕事を終えた葡萄木達のゆったりしたと休息の時を感じ取れる。 2010年産・発酵中のパカレを利く 収穫終了後、セミ・マセラッション・カルボニックで発酵、そして約3週間のカモシを続け、今、プレスをして熟成樽に移す作業をしている最中だった。熟成樽に入れる前のワインを試飲するチャンスは、今この時期しかない。色んな経験ができる。 パカレの発酵槽はすべてトロンコニック型の木樽を使用。空圧式プレスにてユックリ時間をかけて絞り、慎重にゆっくりプレスすることは繊細なワインには大変重要な作業である。そして地下にある樽に重力を利用して移動する。ポンプは使わない。ポンプを使うとワインの繊細度が失われる。実に大切な作業である。 天、地、人が三位一体でワインを造る。 醸造所の中では、太陽の光が与えてくれた糖と土壌が育ててくれた自然酵母と、そして人が三位一体となってワインを造っている真っ最中です。パカレの白ワインはすべて樽発酵であり、赤ワインとは別室で行っている。樽に耳を当てるとその年の酵母の唄声が聞こえる。              発酵中のムルソーを利く まだ残糖が残っている。 樽熟成中の2009産を利く 赤ワインの発酵室の真下にある地下に赤ワインが寝ている。 発酵済み、プレス済みのワインを樽に入れる時、重量を利用して1階から地下までワインを移動できるようになっている。 そのかわり、1階で発酵の真っ最中は地下のカーヴに降りることはできない。発酵で生じたCO2、2酸化炭素ガスは空気より重いので地下に溜まるから危険で、普通、この時期は降りることができない。今は9割がたアルコール発酵が終わって、空気を入れて安全な状態になっている。 小松屋のメンバーも パカレ・ピノの試飲を楽しみにしていた。 ピペットと呼ばれるガラス制の器具を使って樽からワインを巧みに取り出してグラスに注いでくれる。まず、村名ワインから始まった。ポマール、ジヴリー・シャンベルタン、ニュイ・サン・ジョルジュ、シャンボール・ミュージニー、どれも素晴らしいピノ果実味だ。09は濃縮感あり、スパイシさをも感じる。 同じ村名の一級ワインを試飲。 そして、ジヴリ・シャンベルタン村のクリュを試飲。ルショット、ラヴォー・サンジャック、ペリエール、そして、09から初リリースのシャンベルタン・クロ・ド・ベーズを試飲。パカレはロック時代よりクロ・ド・ベーズには特別な情熱をもっている。この畑を出来るまで9年の時間をかけて選んだ畑だった。力強さ、繊細さ、ミネラル感、旨味、ピノの素晴らしさをすべて備えていると云っていい。そして、最後に09初リリースのエシェゾを試飲。 素晴らしいピノ・ノワールのフィネスを備えている。マニフィックなワイ ン。 テースティング、畑訪問のあとは皆で食事 ブレス・プレーに養鶏をやっている友人がパカレの為に届けてくれた特別なフェルミエ・プレだった。 3星のシェフ達がとりあう人気ものだと云うことだった。 奥さんのモニカが料理してくれていたものを、ガンちゃんがプレー解体を担当して、パカレが3種類の人参、やジャガイモなどをソーテしてくれた。 準備している間に、勿論、皆でアペリティフをやった。パカレのシャブリ・プルミエ・クリュだった。 まるで収穫期の食事のようだ。 一緒に一仕事を終えて、皆でアペリティフをしながら、食事準備をして、パカレのワインで造り手の本人と売り手が一緒にテーブルを囲むのは格別なことだ。大切なことがお互いに判りあえる。お互いの人間性を感じてお互いが影響をうける。動きの中で新しいものが生まれていく。パカレのワイン造りにも影響を与えていく。小松屋のメンバーも変わっていく。日本での自然派ワインの伝播に頑張ってください。 パカレ氏のワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 野村ユニソン株式会社 TEL : 03-3538-7854 FAX : 03-3538-7855 MAIL : wine@nomura-g.co.jp SITE : http://www.nomura-g.co.jp

22
Oct

SOPEXA主催ラングドック試飲会にて出展

10月4日、東京・渋谷の東急セルリアンタワーにて、SOPEXA主催ラングドックワイン試飲会が開催され、CPVからも参加・ご紹介させて頂いた。 同時にセミナーも行なわれ、ラングドックワイン委員会・輸出部長からラングドックワインについての解説がなされた。特に新しいこととしては2009年からEUの規定が変更になり、従来のヴァンドペイが「IGPペイドック」に、AOCが「AOP」と呼称が改められる。 更に、AOPは3つのカテゴリーに分類され、 ブルゴーニュのAOCと同じように、ピラミッド型のヒエラルキーとなる。(右図参照)⇒ ① グラン・クリュ=限定されたエリアの世界最高級ワイン ② グラン・ヴァン=村名ワイン ③ AOPラングドック=ラングドック全体のアペラシオン これは、高品質なラングドックワインが登場しワインのレベルが上がったことに対応した措置と言えるでしょう。 さて、セミナー後半は試飲です!ズラッと12種類。 ペイドックIGP(従来のVDP)6種類、AOPラングドック(現段階ではAOC)から1種類、グラン・ヴァン3種類、グラン・クリュ2種類と、ピラミッドの各カテゴリーから代表的なものを試飲です。 コメンテーターは、あのイケ面の石田博ソムリエです! CPVがご紹介するワインからも2種類が登場! グラン・ヴァンのカテゴリーでは『カーヴ・カステルモール/ル・カステルモール(赤)』 \1,953 (輸入業者:片岡物産 tel.03-5405-8632/BMO tel.03-5459-4243) 。 石田ソムリエのコメントは、マセラシオンカルボニックしたカリニャンの華やかな香りがとてもよいと、好意的なものでした。 もうひとつCPVご紹介のワインは、『ドメーヌ・ド・モンカルメス(赤)』\5,250 (輸入業者:サンフォニー tel.03-5565-8992)。 こちらはラングドックワインのピラミッドで頂点に位置する“グラン・クリュ”です! 石田ソムリエのコメントは、グラスにサービスされてから1時間経過しても香りがまだまだ少しずつ表れている。これは大きなポテンシャルを持っている証拠だ。また、アルコール度が14度と高いのにもかかわらず全くアルコールを感じさせない程味わい成分が詰まっており、バランスに優れていると評価されておりました。 インポーターブースでご紹介していたワイン イーストライン様ブース   ご担当の佐藤さん、にこにこと対応してました。 一押しのワインは 『ドメーヌ・ジャン・バプティスト・セナ』 年々エレガントさが増してます! ●ラ・ニーヌ’08 \2,709 ●オルニカ’09 \2,919 ●ル・ボア・デ・メルヴェイユ’08 \4,074 片岡物産/BMO様ブース   ご担当の田丸さんと高野さん。元気いっぱいでした! 一押しのワインは『シャトー・ペシュ・オー』 流通業で上げた利益をすべて最高のワインを造り出すために注ぎ込み、最高のラングドックワインを造ってます。 3つ星「ジャルダン・デ・サンス」で欠かせないワインです! ●テット・ド・ベリエ’06 \5,460 ●キュヴェ・プレステージ’06 \3,675 カーヴ・ド・リラックス様ブース   おなじみ大魔王の内藤さん!いつも大爆発。 お薦めは、「リアルワインガイド」で旨安大賞に輝き、売れて売れて、そしてまた売れている『ドメーヌ・ロベール』!どこまでこの勢いが続くんでしょうか? ●ドメーヌ・ロベール、メルロ’08 \1,050 ●ヴィーニュ・ド・モンクール’07 \1,480 他にもたくさんご紹介したいワインがあったのですが、写真撮りきれませんでした。 ラングドック、美味しい高品質ワインの宝庫です! 是非、お試しください!! […]

20
Oct

2010年 マルセル・ラピエ-ル・ヌーヴォ-編 

2010年マルセル・ラピエ-ル・ヌ-ヴォ-収穫 今年も元気いっぱいの雰囲気の中、素晴らしい葡萄を収穫できました。 マルセルが病気の中、奥さんのマリ-、長女のカミ-ユが大活躍!勿論、全体をス-パ-ヴィ-ズしているのは長男のマチュだ。 葡萄園での陣頭指揮がマリ-だ。そして、側面から援助を細かくするのは繊細な感性をもつカミ-ユだ。 収穫時のこの喜びと歓喜が実に大切だ。特にヌ-ヴォ-は一年に一回のワイン祭りに出されるワインだからだ。世界中の人達が、マルセル・ラピエ-ルヌ-ヴォ-を待っている。この収穫人達と共に、良い雰囲気の中、果実味と酸の素晴らしいバランスを備えた葡萄が収穫された。 2010年の収穫はトゥリア-ジ(選別)の年だった 収穫人はカゴを2つ持って、 1-完璧な葡萄と 2-やや痛んだ葡萄を分けて収穫して別々のカゴに入れる作業をした。 やや痛んだ葡萄でも傷んだ部分を切り取る作業をしながら、一つ一つの葡萄を見極めながらすすんだ。だから時間は普通の3倍はかかった。最初の一週間は25人で収穫していたけど、2週間目からは50人に増やして、 週間目は100人を動員して3週間で収穫を無事終えた。 さらに3トリア-ジュの効果抜群で素晴らしい年になりそうだ。 こんなに厳格にやったのは2008年以来だった。   悪い部分を切取っている⇒ さらに葡萄園の端に集積した運搬用カジェット(箱)の場所でも2人の選別要員を置いて徹底した。ここまで徹底した選別を私は見たことがない。 自然派ワインを造ることの難しさがここにある。 単なるビオワインを造るには、ここまでの作業は必要ない。 自然酵母を使って発酵させるた為にはSO2の使用を控えなければならない。 何故なら、普通の醸造元は多少腐った葡萄を発酵槽に入れても、SO2を大量に添加して腐った箇所から雑菌が繁殖することを防ぐことが出来る。 しかし、自然派の造りは、発酵槽にSO2を添加すると、一年間の厳しい農作業で育ててきた自然酵母が死んでしまうためSO2は添加しない。 だから、腐っていない、痛んでいない健全な葡萄のみを発酵槽に入れる必要があるのです。単なるビオ・ワインを造っている醸造所はここまでの作業をやらない。 自然派ワインを造るということは、こんなに手間暇、お金のかかることをやらなければならないのです。この辺の事はラベルにも本にも書いてありません。目に見えないところで苦労している大きな違いと真実です。 醸造所に運搬された健全な葡萄⇒ 2010年収穫スナップ写真集 AM9月中旬を過ぎたこの時期の収穫は、朝は8度から10度前後と結構寒いのが普通。早朝の7時に集合して皆で朝食カフェを飲んで7時半には葡萄園に立っている。まだ、チョット暗い感じ。 朝は、露もあり皆、カッパを着てマフラ-をして収穫を開始する。 PM 午後から太陽さえ出れば25度ぐらいまで気温が上がる。Tシャツ姿での収穫となる。 マルセル・ラピエ-ル醸造元には畑仕事のプロ集団がいる。普通の人の3倍の仕事量をこなす超プロ。 厳しい収穫仕事のあとの夕食と団欒のひと時で疲れを吹っ飛ばす! 3週間の合宿生活。 ブラジル人、リトアニア人、ブルガリア人、アメリカ人、チリ人、日本人と勿論フランス人、世界中から自然派ワインが大好きな若者が集まってくる。 そして、その中にはプロ級のミュ-ジシャンが何人もいる。夕食後はロックあり、サンバ、ボサノバ、吹奏楽器グル-プと歌やダンスで盛り上がる。 毎年、参加するメンバ-もいる。 それは毎夜が楽しい一期一会だ。 この収穫人の喜びが、この調べが 醸造所で発酵している自然酵母も 聞いている。 この“喜び”がリズムと共にワインの中に入っているに違いない。 そして、翌朝は皆元気に7時に朝食、7時半には収穫を開始していた。 良く遊び、 良く働く、 夢の3週間 2010年の醸造はマチュ・ラピエール マルセルと完璧に5年間、マルセルが今世紀最高と云った2009年、そしてマルセルが人生最も難しい年だった、と云った2008年、中庸な2007年、中の上の2005年と諸々の対応処置をマルセルと実践してきたマチュには、既に、親譲りの柔軟な醸造感覚を身につけている。実に勉強熱心で几帳面な性格だ。今年の完璧な選別収穫を選んだのはマチュだ。 お陰で完璧な葡萄しか発酵槽に入っていない。 マセラッションは10~11日でプレスにかけた。 繊細な果汁を絞ることが出来た。 セミ・マセラッション・カルボニックを終えて、プレス前の発酵槽から 取り出した葡萄。 ⇒ まだ、残糖は残っている段階でプレスにかけた。 マチュは繊細さを狙っている。 今年はいたずらに濃さを狙うべきではないと判断した。 これから、さらにアルコ-ル発酵が続く。 素晴らしい繊細なワインに仕上がるだろう。

12
Oct

偉大なる醸造家マルセル・ラピエ-ルが我々に別れを告げた!

Marcel nous a quitte ! 世界中の多くの人々に勇気、ひたむきさ、シンプルさ、真っ直ぐさ、自然であることの大切さ、生きることの喜びを与え続けてきたマルセル・ラピエ-ルが我々に別れを告げた。最後の最後まで葡萄園に立ち続けた人生にピリオドを打った。60年間という濃縮したあまりにも早い人生だった。一ヶ月前までは元気に畑に出ていたマルセルだった。2010年の収穫が終わるのを待って、その2日後、10月10日にモルゴンを去った。 『マルセルには多くのことを教えてもらいました。人間としての厚み、深み、生き方、人に接する時の暖かさ、勿論、ワインについても多くのことを学びました。今思うと、彼の人生そのものがワインの要素になっている。ワインを通して人が集まり、その人生を楽しみ、人生に温かみを与えてくれる。まさにマルセルの人物そのものではないか。』 2010年8月18日撮影 この笑顔のシワに刻まれた深みが人物としての厚みを感じ、瞳の奥に暖かみが。 誰にこんな笑顔ができるのだろう! 多くを語らないマルセルは、常に行動で語っていた。 多くの悩める若き醸造家を真っ直ぐな方向に導き、その方向を自らの行動とワインで行くべき道を示してくれた。 我々のような外人ワイン関係者にも隔たりなくワインのあるべき姿の真実とプュア-さを教えてくれた。 ありがとう!マルセル!言葉では言い尽くせない感謝で一杯! GRAND MERCI! MARCEL ! 今世でのお役目、お疲れさまでした。 安らかに、おやすみください。 伊藤  PARIS

11
Oct

パリで話題のネオ・ビストロ「Le Beurre Noisette」日本に初上陸

パリ15区にある,フィガロスコープ紙が選ぶ2008年度のパリ最高のネオ・ビストロ第2位の 「Le Beurre Noisette」が今、話題の新装銀座三越12Fにオープン! 多くのグランメゾンを経てティエリー・ブランキシェフがたどり着いたのが、伝統的なフランス料理をベースに、もっと気軽に美味しい料理を楽しめるスタイルだった。 その料理は、見た目も爽やかで、季節感があり、伝統的と言っても、けして重く野暮ったい料理ではなく、洗練された軽さと旨みを持ち合わせたものであった。 <お料理> 夜のコースは5000円のプリフィックス (アミューズ+オードブル+メイン+小さなデザート+デザート+カフェ) もしくは、Le menu Degustations ル・ムニュー・デギュスタシオン 6500円 (アミューズ+オードブル+メイン2種+小さなデザート+デザート+カフェ) <アミューズ>自家製プチパンとオリーブとサラミ    <オードブル>ピエドコションのカルパッチョ、レンズ豆のヴィネグレットとビーツとスモークサーモンのレムラード <オードブル>ガスパッチョ海老のクルスティヤント バジル風味 <メイン>ラタトゥイユをのせた真鯛のポワレ、バジルの香り プロヴァンス風  <メイン>フランス産うずらロティ、ソース ジュ <小さいデザート>南国フルーツのミネストローネ、ココナツミルクのム―ス <メインデザート> 秋のフルーツと キャラメルクリームの ミルフィーユ &ガトーショコラ 日本でこのル・ブール・ノワゼットの料理を再現するのは、 フランスの本店で、その全てを吸収してきた梶原忠シェフ。 <ワイン> このル・ブール・ノワゼット、料理もさることながら、なんとワインの品ぞろえが素晴らしい。 今回、日本店開店にあたって、ビアンキシェフ自ら、ワインを選別し、そのワインの品揃えは、パリ以上の素晴らしいものとなっている。 ブルゴーニュでは、あのフィリップ・パカレ、マコンのフィリップ・バレット、ボジョレーのマルセル・ラピエール、クリストフ・パカレ、ローヌのフェルム・サンマルタン、ボルドーはプピーユ、ロワールのカトリーヌ・エ・ピエール・ブルトン、フィリップ・テシエなどなどの、数々の自然派生産者のワインが、この美味しい料理と楽しめるのだ。 このワインのラインナップはパリの本店にもない、日本独自のセレクションである。 この日、飲んだワインは、クリストフ・パカレのボジョレー・ヴィラージュ2009とフェルム・サンマルタンのボ―ム・ド・ヴィ二―ズ2006.まさに9月上旬にこの2蔵元に訪問してきたばかりだ。その時の情景を思い浮かべながら、ワインを飲んだ。 クリストフのボジョレー・ヴィラージュは、100年に一度の素晴らしいヴィンテージ2009年!ガメイとは思えない濃厚な味わい。その果実味に圧倒された。 フェルム・サンマルタンのボ―ム・ド・ヴニーズは、ローヌ地方の太陽を感じるが、標高450mから来る涼しさ、清涼感を持つワインだ。しっかりとした骨格のあるワイン好きな人にもお勧めの1本。けして飲み疲れすることなく、スイスイ入っていく。     <ボジョレーの地形を説明するクリストフ> <標高450m天空のドメ―ヌ、フェルム・サンマルタンのギィ・ジュリアンと息子のトマ> ワインの事は、ソムリエの松原さんにお任せあれ。 料理に合った、美味しいワインの数々を紹介してくれます。 手に持つは、マコンの自然派蔵元、 フィリップ・ヴァレット、ピュイ・フュッセ。 これまた、美味しい1本です。 食欲の秋に、美味しいネオビストロ料理と美味しいワインをぜひ、今話題のこの店で! Le Beurre Noisette TOKYO(ル・ブール・ノワゼット) 東京都中央区銀座4-6-16 銀座三越12F TEL :03-6228-6913     www.lwbeurrenoisttetokyo.com 営業時間/11:00-16:00  17 :00-23 :00 フェルムサンマルタン&クリストフ・パカレのワインの取り扱いはここ! BMO株式会社 TEL :03-5459-4243

6
Oct

日本からペノさんファンがやって来た!

MARC PENOTマルク・ペノさんに逢いに、 日本からやって来ました! 浜松のESPOA ごとう (酒販店)と熱烈なペノさんファン 静岡県浜松市で酒販店を経営する後藤さん ペノさんの熱烈なファンはフランスも含め世界中にいる。 その中でも、特に日本の酒販店グループのESPOAは 熱烈なファンが多い。ペノさん復活の原点となった人達だ。 『どうしてもペノさんに逢いたい!』 浜松の後藤さんは、ペノさんに逢いたいお客さんを集めてフランスのなんとナントのムスカデ地区までやって来てしまった。皆念願が叶って大喜びだ! 後藤さんはワインスクール『和飲学園』を主宰している。 もう十年ほど前から浜松でやっている。浜松ではワインと云えばマダム・ゴトウとワインラバーで後藤さんを知らない人はいない。地元でコツコツとワインファンを育てている熱心で美人な後藤さん。後藤さんファンも多い。 2010年の収穫を終えたばかりの10月3日にやって来た。 ペノさんも2010年が素晴らしい品質の状態で葡萄が収穫されホッとしたところだった。ペノさんは日本の友には、心から感謝している。 今、こうしてワイン造りに集中していられるのは、本当に日本のファンのお陰だと感謝している。 セネシャリエール醸造所の中は歓喜と幸せに溢れていた一日だった。 M2010年は生涯最高だった07年を凌ぐ 高品質に仕上がった。 今年は復活して3年目、この3年間の畑仕事の努力の積み重ねが、素晴らしい葡萄を天から授かった。ペノさんは云う。この天からの贈り物を日本の皆さんと分かち合いたい。 まるでオレンジ・ジュースのような色をしている。それほど熟して収穫されたということです。まだ、アルコール度が5度前後のジュースの状態です。 本当に今しか飲めない貴重な瞬間に日本の皆さんと楽しめることに、ペノさんは感動していた。 『一昔前は、ナントのワイン・ビストロの入り口に葡萄の枝をこの時期に店の前に飾って、このムスカデジュースを飲ませていたんだ。まるでボジョレ・ヌーヴォーのようにね。今はそんな習慣が無くなってしまったけど、みんな結構楽しみにしていたものだよ。』とペノさんは嬉しそうに語った。 10月3日、外は生憎の雨だったので皆さんと葡萄園を歩くことが出来なかった。でもその分、セネシャリールの蔵の中で日本の友達と楽しく一期一会をできたことにペノさんは大満足だった。ぺノさんの笑顔はまるで子供のようだった。 夜はナントの街に自然派ワインビストロ、 ル・ピッコロLE PICOROへ 地元のミシェラン2星で働いていたトーマとオレリーちゃんが1年前にオープンしたレストラン。今日は定休日のところを特別オープンしてくれた。 トーマのワインセレクションはピカいちです。二人の情熱が一杯のビストロです。 ペノさん夫婦も合流した。 ペノさんが生涯最高と云う、2007年のミステールのマグナムを持参してくれた。 美味しい生ハムを食べながらアペリティフ代わりのミステールを飲んだ。 何て幸せなんだ。 自然派ワインを造るのは、リスクや困難なことをクリアしながら栽培、醸造をする挑戦の連続です。 それを理解してくれるお客さんと、仲間のビストロトーマとオレリーも加わって、特別なソワレ(宴)となった。昨日、日本からパリに着き、今朝バスでナントまで移動してきた皆さんも、ビストロに着いた時は疲れてとても食べられる体の状態でなかった。 しかし、ペノさんのワインを飲んで不思議にも 全員が元気100倍になってしまってた。

4
Oct

。・。・。・ちょっと豪華なディナー・。・。・。

昨日の私のディナー・・・ それは・・・ じゃ~~~ん!! 神戸牛とエロディ・バルムのワイン! 何て豪華・・・!蕩けるお肉に上品なワイン、こんなベスト・マッチは無い! エロディーのワインは滑らかでフルーツの香りがタップリ! ローヌ地方なのでパワフルで濃厚なのですが、とてもフレッシュで飲みやすい! 何故??!! それは・・・ 1-とにかくエロディーの笑顔が沢山詰まっているから! 2-そして彼女が望むよう、皆が楽しい時間を過ごせるように造ったワインだから 3-女性の優しさ、そして癒され感が感じられるから これは私の感想です! でも、ワインの美味しさには、他にももちろんちゃんとした理由があります! 1-彼女の師匠はなんと言ってもあの『ブレンド王のマルセル・リショー』 2-畑ではなるべく化学物質は使用せず、摘芽や選果を行い、健全で熟成されたをブドウを育てている 3-醸造中も、補糖や補酸、亜硫酸などは一切足さず、ゆっくりとやさしく、自然に従ったワイン造りに集中。また、全てのキュベはタンクで熟成。 どれを飲んでも、まろやかで繊細! 今では誰もが知っているエロディーのワインは、誰もがビックリしてしまう上品さ! とにかくリッチで厚みがあってフレッシュ!いつまでも残る黒フルーツの香りが最高! 一度飲んだら一生手元に残しておきたいワインです! VDP Vaucluse*VDP ヴォークリューズ 品種 : 65%グルナッシュ、15%カリニャン、20%メルロ AOC Côtes du Rhône*AOC コート・デュ・ローヌ 品種 : 85%グルナッシュ、10%シラー、5%カリニャン AOC Rasteau*AOC ラストー 品種 : 80%グルナッシュ、20%シラー AOC Roaix “Champs Libres”*AOC ロエ『シャン・リーブル』 品種 : 100%グルナッシュ 日本のお御客さんも、彼女のところへ訪問をするのが大好き! 可愛い + 元気を100%貰えるという事で、何百キロ離れていてもモテモテ! Elodie Balme のワインについての お問い合わせは、 こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL […]

28
Sep

チーズ万博2010 ~お好きなだけ!チーズとワイン~

多くの人にチーズの魅力を伝えたい、おいしいチーズをもっとたくさん食べてもらいたい、そんな思いをカタチにするべく世界各国のチーズとワインを一堂に会したイベント「チーズ万博」が9月24日に飯田橋のホテルエドモントで開催された。実はさかのぼること4カ月前に、主催団体である、知り合いのチーズプロフェッショナル協会の理事から、「今回初めての試みなのでぜひ参加してもらえないか」との打診を個人的に受けていた。 いざ当日、フェルミエの本間るみ子さんのトークショーやクラッシックポップスのショータイム、チーズ造りの実演などのプログラムと並行して、国産・海外チーズメーカー約90社、国産・輸入ワインインポータ―約50社がブースを構え、一般のお客様・業界関係者を対象に盛大なイベントとなった。 奇しくもエスポアなかもとさん、 しんかわさん、 山枡酒店さん も共同ブースで参加されており、 来場者数約1200名(主催者発表)に慌ただしく接客していた。 写真左からエスポアしんかわ竹之内さん、エスポアなかもと中本さん、山枡酒店小林さん:開演前の落ち着いた様子、この後はとんでもなく多忙を極めることに… 彼らの共同ブースでは マルク・ペノーの ミュスカデを出品。 開始から数時間でワインがなくなってしまうという盛況ぶりであった。 サンフォニーからは  メゾン・ブリュレ ヴォルビリス 2008  ドメーヌ・ブー・デュ・モンド タン・タン 2008  マキシム・マニョン ロゼッタ 2008  ドメーヌ・リカール ル・プティオット 2009  ドメーヌ・デ・ルージュ・クー マランジュ2008 ドメーヌ・シャンパルー ヴーヴレイ・ぺティヤン N/V を出品。 中でもヴォルビリス、ヴーヴレイ・プティオットはいずれもロワール地区というだけにシェル・シュール・シェル、クロタンのようなシェーブルタイプのチーズとベストマッチで、試飲が集中し開始から数時間で、こちらも用意していた試飲ワインが早々に終了。 イベント終了後、主催団体からは、「やはりチーズの需要も伸びれば、ワインも必ずついてくる。我々は共存共栄の業種なのだから、この成功を糧として業界全体を大いに盛り上げていきたい」とのこと。 サンフォニーのワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: 株式会社サンフォニー TL : 03-5565-5884 FX : 03-5565-5886 MAIL : oeno-j@sta.att.ne.jp

24
Sep

ラングドック地方の巨人 CH-PUECH HAUTペッシュ・オー

ラングドック地方の巨人 CH-PUECH HAUTペッシュ・オーが進化する! シャト-・ペッシュ・オー CH-PUECH HAUT 自分の夢を確実に進めていくジェラ-ル・ブリュ ミネルヴォワの農家出身のMR BRUブリュ氏は現在62歳。子供の頃からワイン造りの夢を持っていた。夢を実現させる為に全く別の分野で成功を収め、その資金のすべて醸造元を設立させるために投資してきた。そのペッシュ・オーが今大きな進化を遂げようとしている。 2007年よりビオ機関に登録 ペッシュ・オーの葡萄園の畑はすべてジェラ-ルが35年前からコツコツ植えて育ててきた葡萄だ。樹齢も30年を越し、深みのあるミネラルたっぷりの葡萄が育つようになった。ビオ機関にも登録した。 エノログもグルナッシュ品種醸造の天才フィリップ・カンビを依頼。 ジェラ-ル・ブリュ 濃厚さの中の“絶対的旨み”を追求してきた! 世間では2000年代に入って、濃縮からエレガント・フレッシュさをワインに追求してきた。南仏の一流醸造家も皆同じ方向に向かった。しかし、ジェラ-ル・ブリュは違った。濃縮されたワインの中でしか見出されないエレガントさ、繊細さが存在することを追及し続けてきた。一時は世界的醸造家ミッシェル・ロ-ランに依頼したり、全く逆のあのフィリップ・パカレにも2年間試作を依頼して造った。 ジェラ- と パカレ 濃縮されたワインの中でしか見出だされない“絶対的な旨み”完成!! 自然な醸造には欠かせないトロンコニック型木製発酵漕 頑固なまでに世間の潮流に反して狙い続けたジェラ-ルの夢が完成した。 何て!美味しいんだろう! 濃厚でありながら繊細、ワインを表現する すべての褒め言葉がこのワインの中には 詰っている! ジェラ-ルの信念の勝利だ。 偶然には生まれない味わいだ! 自然な栽培を35年も続けてきた。 畑には微生物が元気に生息している。 何と!ここの自然酵母はワインをアルコ-ル20度を越すまで発酵したことがある。微生物が元気な証拠だ。 シャト-ヌフ・ド・パップと同じ土壌 ガレ・ルーレと呼ばれる第四紀地質の丸い石ころが畑にゴロゴロ転がっている。中には頭の大きさほどの石もある。 その下には粘土石灰質土壌の層があり、さらにその下には太古の昔、海底だったころの硬い石灰質岩盤の層がある。ジェラ-ル自身が植えた葡萄木の根っ子は既にその岩盤まで達している。数千万年前のミネラルのエネルギ-と旨みを根っ子が吸い上げてくれている。 2010年の収穫を待つ葡萄達 葡萄と人が和するドラマ 天と地が毎年こんなに素晴らしい葡萄を贈り届けてくれる。毎年、違った性質を持った葡萄達だ!  どのように醸造するのが最もその年代らしい葡萄の長所を引き出してやれるか? システム的に醸造したのでは、その年の長所は出てこない。  ジェラ-ルの葉巻を吸う数がこの時期は増えてしまう。いつ?どんなふうに? 収穫のタイミングは? 醸しのタイミングは?夜、寝ていても、アイデアが浮かんで飛び起きてしまうほどだ。 ラングドックの巨人ジェラ-ル・ブリュ Chateau Puech Haut のワインについてのお問い合わせは、こちらまでお願いします: BMO 株式会社 TEL : 03-5459-4243 FAX:03-5459-4248 MAIL: wine@bmo-wine.com http://www.bmo-wine.com

17
Sep

Cave Fujiki 開店

日本のド真ん中、銀座に自然派ワイン専門ショップ誕生! ~cave Fujiki開店~ 9月11日、『カーヴ・フジキ』が開店した。 銀座4丁目の交差点に三越があるが、新しくできた新館の一角にオープンした。 そう、今注目のリニューアルした三越の中だ。 1階の路面に面したガラス張りのお店は開放的で、気軽に入れる明るい雰囲気。 ワインに詳しくなくても気楽に入れそう。 実は、カーヴ・フジキ(藤木酒店)は明治22年創業の老舗。 西暦にすると1889年だから120年以上前だ! なんと!! 昔の店舗の写真が店内にさりげなく飾ってありました⇒ お店に入ってみるとスッキリと開放的。 奥には、低いカウンターがあり、 落ち着いて試飲出来るスペースがあります。 奥に温度管理されたセラーがあり、 ワインは殆どセラーに保管陳列されております。 さすが自然派ワイン専門店! 完璧!! お客様ご来店! 早速、お買い上げ! ありがとうございます!! 藤木社長とご一緒に記念写真、パチッ (もしや記念すべきお買い上げ第1号では・・) ここで店長の加藤さんにご登場願いましょう! 加藤店長は、ブルゴーニュ大学でワインを学び、帰国後もワインショップに勤務して経験を積んできた方。 現地で自然で美味しいワインに親しみ、すっかり自然派ワインファンに! そして縁あって銀座のド真ん中のワインショップを任されるようになりました。 これは『ワインが好き!』という情熱がもたらせたことだと思います。 フレンドリーにお好みのワインをお勧めいただけますよ! 店長に一押しのワインは?と尋ねると、間髪入れず 『メゾン・ブリュレ/ヴォリュビリス』を持ってきてくれました!これ、開店以来大人気だそうです!! ワイン、こんな風に並んでます。楽しそう・・ お勧めワインの数々 まだまだあります! 檻に入れられたワインも! これ、Romanee C….. !!! スタッフ岡元さんご自慢のギフト箱。 この色、“ロワイヤル・ブルー”っていうのだそうです。とても綺麗! お店の外にはためいているバナー(旗)と同じ色です。 贈り物に喜ばれそう~ 是非一度お立ち寄りください ≪自然派ワインの買える店≫ Cave Fujiki(カーヴ・フジキ) 東京都中央区銀座4-7-12(三越新館1F) TEL.03(6228)6111 www.ginzafujiki-wine.com

3
Sep

美味しい料理と心地よい音楽、そして美味しいワインの夕べ

美味しい料理と心地よい音楽、 そして美味しいワインの夕べ ~ブラッスリー・ラ・ムジカ~ JR目白駅から程近い街角に、この『ブラッスリー・ラ・ミュジカ』はある。 まだオープンして1年程と新しいお店ながら、オーナーシェフである梶村さんの魅力に引き付けられ、連日多くの常連客で賑わう。 梶村シェフは、毎月末に生演奏を聴きながらシェフの料理を堪能する「音楽の夕べ」を開催している。8月のテーマは「ボサノバ」。この夏は異常なほど暑いので、涼しげなボサノバは、真夏の中のオアシスのようだった。 料理はこの日のために梶村シェフか腕に撚りを掛けて組んだコースメニューだ。 <アミューズ> 活鱧の冷製 トマトのクーリと共に <前菜> 鰹のエスカロップ グリビッシュソース <魚料理> ホタテ貝のグリエ ブランダード添え <肉料理> 骨付き仔羊のロースト <デザート>メロンのバヴァロアとそのスープ仕立て    さらに、自家製パンとカフェ!これは充実している!! 実は私は大のブラジル音楽ファン! 本場のブラジル音楽を体験するために、リオとサルバドールにも行ったことがある。 そんな訳で、もちろんボサノバも大好き! 第一部のスタートはジョビンの名曲『Wave』~ 演奏が始まると、涼しい風が波のようにサ~と流れてきたようだ。 爽やかな『ドメーヌ・リカール“ル・プティオ”』を飲みながら、心地いいオープニングだなあ~と心が落ち着く。 このユニットの特徴は、アコースティック・ギターとボーカルの臼田さんに、チェロのアヤコさんが伴奏しているところだ!ボサノバにチェロは初めての体験だったが、ボサノバの演奏によくあるストリングスの役割をこのチェロが担っている、という訳だ!なるほどこれは理に叶っているし、実にマッチする。しかもアヤコさん、とっても美人!ますます引き込まれてしまった!!(やばっ) 料理は、アミューズの「ハモの冷製」がメチャうま!関西ではこの時期ハモは珍しくないが東京ではなかなか食す機会がない。よくある梅肉の替わりに酸味のあるトマトのクーリを添えてあるところが梶村シェフの技! 魚料理の「ホタテ貝のグリエ」がまたいい。鮮度抜群で味の詰まった大ぶりのホタテと、その下に布団のように敷いてあるジャガイモのブランダードが、好相性だ。ブランダードに和えてある風味の強いオリーブオイルが粋なアクセントとなっている。 共にさっきのソーヴィニヨン・ブランで造られた「リカール」の爽やかで香り高い味わいととてもいい相性だった。これ頼んで正解! 肉料理は「仔羊のロースト」。仔羊の優しい風味が楽しめる一品だ。 ピリッとしたマスタードのソースが味わいを引き締めてくれる。 この料理の為に頼んだのが、ラングドックではとても珍しいピノ・ノワールから造ったワイン「ドメーヌ・ガランス、風」。 インポーターのディオニーさんが、生産者のキノネロさんと共同で開発したキュヴェだ! 風味よい仔羊と、香り高い、それもしっかりした味わいのピノの好相性だ。これも正解! そしてデザートは「メロンのバヴァロア」。これがまた絶品! バヴァロアが黄色いメロンで、スープが緑のメロンから出来ている。 バヴァロアは完熟した美味しさと甘さを楽しめ、緑のスープがスッキリとメロンのぼやけがちな味わいを引き締めてくれる。スバラシイ! 一続きのコース料理を、ボサノバの涼しげな音楽と美味しいワインで堪能することが出来ました! 最後に、「ミュジカ」さんでは今日ご紹介した以外にこんな美味しいワインも皆様のお越しを待ってますよ! ●グランジュ・ブリュレ’04 4800円 問合せ先:クロスロード tel.03(3352)0911 ●シャトー・プーピーユ’06 6400円 問合せ先:モトックス tel.03(5771)2823 ●シャトー・プレザンス’07 5500円 問合せ先:オルヴォ tel.03(5261)0243 <ご紹介したワイン> ●ドメーヌ・リカール“ル・プティオ”’08 6600円  問合せ先:サンフォニー tel.03(5565)8992 ●ドメーヌ・ガランス“風”’08 5500円  問合せ先:ディオニー   tel.03(5778)0170 <美味しいワインが飲めるレストラン> Brasserie la Mujicaブラッスリー・ラ・ミュジカ8  東京都豊島区目白3-14-21 1F  TEL.03(3565)3337 […]

1
Sep

マルセル・ラピエールのCH-CAMBON シャトー・カンボン情報

マルセル・ラピエールのCH-CAMBON シャトー・カンボン情報 マリー・ラピエールとマルセル・ラピエール(シャトー・カンボンにて) ラピエール・ファミリーは1995年にシャトー・カンボンを購入した。ボジョレ地区において別格の歴史と由緒あるカンボン一族が築いたシャトーを手に入れることができた。カンボン氏の名はフランス中に“カンボン通り”という道があるくらい有名で尊敬を得ていた人物だった。1900年代の初頭、フランスと英国の国際関係で画期的な活躍をした人物だった。そのカンボン・ファミリーがずっと管理していたシャトーと畑をマルセルが95年に購入する栄誉を得た。 畑、醸造所を少しずつ整備して15年の歳月が過ぎた。 名誉あるカンボンの名にふさわしいワインを造るべく自然栽培・自然醸造を実施してきた。畑は14ヘクタールあり、粘土質土壌である。今はマリーさんが担当している。 カンボンの名にふさわしいワインが実現。 日本のインポーター、テラ・ヴェールの片岡社長の訪問 テラ・ヴェール社がシャトー・カンボンの輸入代理店に決定 片岡社長からテラ・ヴェールの経営理念の説明を聞くマルセル ラピエール。ファイン・ワインへの輸入販売へとシフトしていく方針を説明。 両者の接点が見出され、2010年8月よりテラ・ヴェールが シャトー・カンボンの輸入代理店になることが決定。 行動派の片岡社長は、打診があったその週にカンボン訪問を決意し、即マルセル・ラピエールと面会に臨んだ。 本物ワイン伝播にかける情熱と行動にマルセルも喜んで合意。 乾杯はマルセルの友人シャンパン“ドラピエのブリュットナチュール”で! マルセルが片岡社長に自分の今日までの変遷を語る! ドラピエ・ブリュット・ナチュールを飲みながら団欒 マルセル『お父さんから醸造所を引き継いだのは1973年23歳の時でした。それまではワイン学校でワイン造りを勉強していました。当然、学校で勉強した通りに除草剤を撒いて、化学肥料を使用し、補糖やSO2の大量添加も実施しました。そして人工酵母を使用する当時の最先端のワイン造りをも開始しました。それまで私のお父さんは自然な栽培、醸造を普通にやっていました。学校を出てディプロマを取ったばかりの私は、お父さんのやってきたことを全て最新の方法に切り替えました。その事について、私のお父さんは一言も口出しをせず見守っていました。3年程経過して自分の畑の変化に疑問を持ち始めた、畑が固くなっていくのを目の当たりにした。そして、自分の造ったワインが飲めなくなってしまった。それを期にお父さんがやっていた自然な栽培、自然な醸造に少しずつ戻していった。そして1978、79年に大樽一つ分を自然な醸造を試作した。 そして80年は大樽二つ分の自然醸造をやった。これが大評判になった。村のお年寄りに“昔のボジョレ・ワインみたいだね!”と云われて嬉しかった。そして、当時、有名だった画家が私のワインを気に入ってくれて、ジュル・ショーヴェ先生を紹介してくれました。それから、9年間はジュル・ショーヴェ先生について自然なワイン造りを科学的手法によって造る方法を学びました。 そして、ジュル・ショーヴェ先生の友人だったリヨンの偉大なる料理人アラン・シャペル氏にも紹介してもらいました。ジュル・ショーヴェ先生はアラン・シャペルが新人のころから色々相談していた。アラン・シャペルも絶大な信頼を先生に寄せていた。何か新作の料理ができると必ず先生を呼んで最初に食べてもらって意見を聞いていたのです。それ以来アラン・シャペルさんは私の処によく寄ってくれるようになって色々指導してもらいました。私のワインをレストランで使ってくれていました。87年には私のワインを使ったカーナール・オ・モルゴンがメニューに入り、大人気でした。収穫の時は、“ジュルネ・ド・ヴァンダンジュ”収穫時期の一日をアラン・シャペルと過ごす日に充てて収穫の喜びを共に分かちあいました。』 マルセルがジュル・ショーヴェ博士やアラン・シャペルより学んだこと 『料理もワインも美味しさ・旨味の根源は素材そのものであること』 料理の世界でソースやスープの旨味 化学調味料で付けた旨味と素材の肉や野菜から抽出した旨味の違いは明白です。 ワインの旨味 よく耕して生きた畑で育つ健全な葡萄の樹の根っ子が地中深くから吸い上げたミネラルの旨味は格別です。 除草剤や殺虫剤、化学肥料で微生物が死に絶えた土壌で育つ葡萄の樹はミネラルを吸い上げる力がなく醸造上で人間が補糖したり、補酸したり人工酵母を使ったり、人工的テクニックを使わなければワインの旨味が出ません。人工的に加味した旨味、と土壌の旨味が区別できないプロの料理人やソムリエが多く存在するのは残念なことです。化学調味料の味噌汁と鰹だしの味噌汁の旨味の違いは日本人なら大半の人は理解できるはずです。 ワインの旨味も全く同じことです。 本物のワインの美味しさを求めて、ヴァン・ナチュールを! 本物の美味しさを造るには、安易な方法では得られないことは、料理人の世界では当たり前のことです。 ワインの世界も同じで、栽培上安易に仕事を楽にするために除草剤や化学肥料をまいたりすると、本物の旨味は得られなくなってしまいます。 マルセルはそんな本物の旨味を追求するワインをVIN NATUREヴァン・ナチュールと命名しました。 1960年代以前のワインはすべてヴァン・ナチュールです。1885年の格付け当時のボルドー・グラン・クリュも全てヴァン・ナチュールです。何故なら除草剤も化学肥料も人工酵母もまだ存在していなかった時代だったからです。葡萄の樹の根っ子が土壌の深いところから吸い上げたミネラルの旨味だったのです。自然派ワインを安易に批判する一部の料理人の方々には、表面上の美味しさだけでなく、もう少し深く洞察して頂ければと願っています。根本は料理もワインも同じことです。 2010年マルセル・ラピエール・ヌーヴォーの伝統のラベルが復活 シャトー・カンボンの畑で造るマルセル・ラピエール・ヌーヴォーは テラ・ヴェール社より2010年は、左記の伝統ラベルが復活します。 片岡社長は長い間、親しまれていたラベルの復活の選択をしました。 27月から8月末までの葡萄の色づきの変遷 2010年の夏は日本と違って比較的涼しい夏となっています。 毎年、収穫までに色んな事が起きます。今年も色んなことが起きました。 6月6日には大雨が降り、標高が高い斜面にある葡萄園は畑の土が流れて大変でした。 7月10日にはボジョレ北部に強烈な雷と嵐のような雹に襲われた。標高の高い北部の一部では多大の被害に遭いました。過酷にも80%も被害を被った醸造元もありました。 その後、ある程度の乾燥が続き、雹に当たった葡萄の実の傷口が乾燥したお陰で病原菌が大発生するのを避けられました。その後も中庸の太陽でゆっくり色づきが進み、順調に熟度が上がってきています。 ガメイ品種は強烈な太陽光線よりも中庸な太陽でゆっくり熟した方がフェノリックの熟成が綺麗に進みます。 8月後半に入って朝夕の寒暖差が大きくなり、ポリフェノールの最終熟成段階には理想的になってきました。 去年の強烈な太陽を思わせるパワフルな2009年ミレジムと違って、繊細な柔らかいガメイ品種らしいワインになりそうです。 幸いにもマルセル・ラピエールの畑は最小の被害を受けただけで順調に熟度が進んでいます。 繊細な果実味のバランスのよいヌーヴォーになりそうです。